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鬼才デヴィッド・リンチ監督が、半世紀近くにおよぶ長いキャリアにおける“最大の失敗”だと思う作品を明かした。1984年に手がけたSF映画『デューン/砂の惑星』だ。

『デューン』といえば近年、主演&ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のコンビで映画シリーズ2作が製作。2作目は2024年最大のヒット作を記録した。

そんな『デューン』の初映画化作品として知られるのが、デヴィッド・リンチ版。しかし同作は批評・興行ともに苦戦を強いられる結果に。のちにリンチ監督は自ら同作を失敗作と呼び、ヴィルヌーヴ版にも「関心がない」と。

Photo by Sasha Kargaltsev https://commons.wikimedia.org/wiki/File:David_Lynch_by_Kargaltsev.jpg Remixed by THE RIVER

リンチ監督が公開から35年以上が経過した今でも『デューン』での失敗を忘れられずにいるのは、どうやら映画における決定権を何としてでも掴みにいかなかった後悔が関係しているようだ。米とのインタビューで、こう語っている。

「契約をする前から、あの作品はファイナルカット版を出すべきだと分かっていました。でも何故だか、当時は全てなんとかなると思ってしまった。だから契約にファイナルカット版(のリリース)を含めなかったんです。結果的に、『デューン』は私が作りたかった映画ではないことがわかった。なぜなら、最終決定権が自分にはなかったからです。」

映画製作における自治性を確保することの重要性を『デューン』で学んだ「教訓」と語るリンチだが、「今では成すすべもない」と諦念的でもある。「自分のものでもない何かに3年間も取り組みたいと思う人がいるでしょうか。なぜ、なぜなんだ。なぜそうしてしまったのか」と後悔を口にした後、「あれは失敗でした。(ファイナルカット版)を契約にいれ忘れてしまうなんて、私の責任です」と振り返った。

ちなみにリンチ版『デューン』は、2024年8月2日(金)より日本で復活上映を予定。ヴィルヌーヴ版と比較しながら観てみると興味深いかもしれない。

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