神居大橋から見た石狩川

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 北海道留萌市の女子高生・村山月さん(17)が約50キロ離れた旭川市内の神居古潭(かむいこたん)のつり橋から石狩川に転落させられ殺害された事件で、容疑者の隠蔽工作が明らかになった。

 殺人容疑で再逮捕された無職の内田梨瑚容疑者(21)が事件後、友人らに「高校生に謝らせた」として、転落についての言及はなく、「高校生は帰って行った」というメッセージを送信していたことが16日、分かった。

 内田容疑者は、村山さんにSNSで自分の画像を無断で投稿されたことから、トラブルになっていたとみられる。4月18日にSNSで村山さんを脅迫、同日夜に留萌市内で車に監禁し、19日未明に神居古潭にあるつり橋から転落させた疑いがある。村山さんとはこの時が初対面だったという。

 直情的な犯行に思われるが、随所で計画的な面が見受けられる。

 地元関係者は「神居古潭地区の石狩川は、水深70メートルで急流、渦が巻き、『落ちたら浮かばない』として知られています。『ヤクザが人を沈める場所』『自殺スポット』とも言われています。そして、肝試しスポットなので夜、若者がいても怪しまれないし、防犯カメラもないのです」と指摘する。

 内田容疑者は、調べに「人目につかないと知っていた」「防犯カメラがないと知っていた」と話している。

 また、転落現場付近で、村山さんが着ていた衣類が見つかっていた。

「衣類を脱がせて、逃げられないように仕向け、言うことに従わせる手口は、女性同士の犯罪で見受けられます」(同)

 さらにSNSの画像トラブルでは、内田容疑者の知人がアップした画像を村山さんが転載したことを知った内田容疑者が、SNSのダイレクトメッセージで村山さんを恫喝し、10万円を請求した。

 元警察関係者は「内田容疑者の知人は、村山さんのSNSグループに入っていた。そこで転載したくなるような悪ふざけ画像を目に触れさせておいて、転載されたら内田容疑者がイチャモンをつけて、金品を請求した。転載するように仕向けて恐喝する手口かもしれません。今回が初めてではないかもしれません」と語る。

 かなり計画的で手慣れているかもしれない。