中学生や高校生に読書を身近に感じてもらおうと新たな童話集が作られました。制作したのは図書館と高校生です。

童話集の制作に参加したのは基町高校創造表現コースの1年生12人です。活動報告会で中央図書館の職員らとともにこれまでの活動を振り返りました。

生徒「もうやるしかないという気持ちで参加しました」

童話集の制作が始まったのは去年6月。若い人たちに文学作品の魅力を知ってほしいと中央図書館が企画し、基町高校に共同制作を依頼。

掲載する作品は広島県出身の作家、鈴木三重吉が創刊した児童文芸雑誌「赤い鳥」から選ばれました。

広島市立中央図書館 松尾和美主事「当館の広島ゆかりの人物、文学作家のなかで鈴木三重吉さんは核になっている作家ですが、皆さんに特に中高生に広く知ってもらいたいという思いから始めました」

生徒たちは実際に作品を読み感じた思いを込めてタブレット端末で扉絵や表紙などを描きました。

印刷前の最終確認が行われたこの日、生徒たちは本として形になった見本を初めて手に取りました。

参加した生徒「本当に本になったんだというびっくりと、私たちがやってきたこのプロジェクトが達成できたんだなと感動しています」「絵とお話を一緒に

楽しんでほしい。この本がきっかけで他の本も読んでみようかなと、図書館に行く機会が増える手助けができたら」「描いている時間より考えている時間が長かったです。皆で話し合ったりアイデア出したり。でも期間を費やした分いいものが出来上がったと。表紙を描く時にイメージしたのが自分と同世代の人たちだったので、同じ学校の人や同い年の人とかが読んでくれているところを早く見たいです」

鈴木三重吉の童話13作品と生徒たちが描いたイラストなどが掲載された新たな童話集。

4月から広島市立の図書館や学校などに順次届けられる予定です。