西日本豪雨で土砂に埋まる…「思い出の品」保管期間が迫る 広島
西日本豪雨で土砂に埋まり掘り起こされた思い出の品の数々。災害から6年を迎える前に保管期限が迫っています。
吉弘翔アナウンサー「広島市役所に来ています。これらは2018年の西日本豪雨で土砂災害の中から見つかったものですが、5年以上たちますが持ち主が見つかっていません」
犬のぬいぐるみ…おなかの部分から綿がでています。
吉弘アナ「時間が経過してきたということもあってこちらのぬいぐるみベルの部分がさびてきています。このぬいぐるみも色があせてきていますね。やはり時間の経過とともに物にも傷みが出てきていることが分かります」
これらは西日本豪雨の被災現場から見つかった「思い出の品」です。
災害発生当時から市役所で保管されてきたものの3月末で保管が終了となります。
広島市環境政策課技師 筒井優衣さん「一つ目は5年保管をしていて経年劣化が進んでいることがあげられます。2つ目の理由としましては取りに来られるかたが少なくて、返却の見込みが今後薄いということ。3つ目が次の災害に備えて思い出の品を保管するスペースを確保する」
西日本豪雨の被災地からとりだされた写真など3千200点余り…
これまで4回被災地の公民館などで返却会も実施。しかし返却できたのは3%ほどにとどまっています。
吉弘アナ「その時来られた方の様子や表情はどんなものだったと聞いていますか?」
筒井優衣さん「ひとつひとつじっくり見られて、当時の様子だったりとかご自身の思い出を思い返されているような様子と聞いています」
広島市はホームページで写真を掲載していて保管終了日まで周知したい考えです。
広島市環境政策課技師 筒井優衣さん「持ち主の方にとって思い出が詰まってるものを保管し続けていますので、少しでも多く探されている方の手元に早く戻ればいいなと考えています」
取材日当日には今年度初めて窓口へ人が訪れたそうですが、探していた品は見つからなかったということです。
今月いっぱいまで保管期間はわずかです。