文化放送メールマガジン(毎週金曜日配信)にて連載中のコラム「水谷加奈の劇場型恋愛体質」。
アナウンス部長・水谷アナが、日々の生活で感じたことを心のままに綴っていく。

―2月2日(金)配信分―

某人気アーティストのヒット曲。その歌詞が気になって気になって仕方ありません。簡単に説明しますと……、
【絶望のどん底。大ピンチを招いたのは自分自身だ。周りからも否定されて、お前じゃ役不足だと言われている気がする】
という内容。(あくまでも私の個人的解釈ですが……)
でもこの【役不足】って……使い方が違う気がするのです。与えられた役目よりその人の方が上だというのが本来の意味ですから。
この歌詞だと【力不足】にしないと反対の意味になってしまうのでは?

以前、結構話題になったある小説の中にやはり【役不足】が出てきたのですが、
話の流れからしてどう考えても反対の意味になってしまう使われ方だったのです。
母と娘が冷蔵庫にメモを貼り合うことでコミュニケーションを取るという内容。
海外の作品だったので翻訳の時点で間違ったのでしょう。いてもたってもいられずその出版社に電話したところ、
「おっしゃる通りなのですが、母娘がメモを書くという流れの中で役不足の意味を間違えて書いてしまった……と解釈していただければ……」
と、かなり苦しい言い訳でした。

これだけ【意味を取り違えやすい言葉】として知られている【役不足】なのになぜいまだにこんなミスが起こるのか……。
このままでは若い人たちが間違った意味で覚えてしまいます。
いや、それとも前出の歌詞に関しては私の解釈の方が間違っているのでしょうか?
どなたか教えてください!!