お金をかけなくても豊かな暮らしをしている人にクローズアップ。チャンネル登録者数3.7万人超え、ひとり暮らしのユーチューバー・ロコリさん(72歳)は年金とアルバイト代の月8万円で心地よく暮らしているそう。ロコリさんに、暮らしの刺激になる仕事との向き合い方を教えてもらいました。

72歳、ひとり暮らしの生活費

年金は月5万円。そこにマクドナルドのアルバイト代を合わせた約8万円が生活費です。YouTubeの収益は閲覧数によって変動。新聞の連載でいただく原稿料は安定しているので、なるべく長く書き続けたいと思っています。
「マクドナルドのアルバイトはさまざまな世代のお客さまや仕事仲間とも触れ合えて、刺激にもなります。ただ、仕事は忙しいし立ち仕事だし、肉体的には疲れるので、体力と相談しながら続けないと」。

【写真】ロコリさんの支出表

家の中は快適に暮らせる環境が整っています。得意なことを活かせるYouTubeも軌道に乗りました。あとはこの先、いかに年金以外の収入を安定させ、増やしていくかを考えています。

仕事を楽しみながら副収入を増やす

71歳で動画配信をスタートしたロコリさん。「YouTubeで動画を配信したい」と決め、猛勉強。
「YouTubeのことはYouTubeから学ぶ。撮影、編集、配信の方法など、初心者向けの解説動画を何度も見返してはノートにまとめました」。

また、地元九州の西日本新聞でファッションや暮らしのエッセイも書いています。
「母の介護をしていた間も、認知症患者の家族の会の会報に投稿して連載記事を書いたこともあります」。
ひとつきっかけができると、思わぬ方向からお話がくることもあります。
「内心どきどきしながらも、期待には応えたいと思っています」。

「体力が衰えていくのは自然なこと。今のようなペースで動けなくなる前に、厳しい節約で切り詰めなくても暮らしていけるようになりたい。その方法はYouTubeではない、新しいなにかかもしれないけれど、前向きに楽しんで取り組みたいなと思っています」。

生き方のお手本はお母さま。好奇心と探求心で人生の新たな扉を開く

85歳まで現役だったお母さまのように、「どんなことにも好奇心を持って飛び込む。知らないことは学び、挑戦を恐れない」というのがロコリさんの信条。
「フォトフレームは母の介護期間中に、認知症患者には若いころの写真を見せるのがよいと聞いてつくりました。運転手として働いていたころやカラオケの発表会など、写真を見るといつも新しいことに挑戦して楽しんでいた母を思い出します」。

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