子どもがいない時点の家づくりでは、子ども部屋をどうするかは悩みどころ。6年前、20代半ばで注文住宅を建てた日刊住まいライターは、考えた末に子ども部屋としても使える、間仕切りのない9畳のフリースペースをつくることに。結果、「当初はサブリビング→出産後は家族の寝室→子どもが成長してキッズスペース」と、そのときどきでベストに活用しています。さらに将来どうするかも含め、使い勝手のよさをレポート。

夫婦ふたりの家づくり。2階の一部はフリースペースに

筆者は妻と子ども2人(3歳と0歳)の4人家族。2017年に工務店で注文住宅を建てました。

間取りの打ち合わせをしていたときはまだ子どもはおらず、夫婦ふたりでの生活。これから先の家族構成がどうなるかもわかりませんでした。そのため当時は、間取りを決めるのに悩みしました。

そこで、2階の一部(約9畳)を、間仕切りのないフリースペースに。家族構成やライフスタイルの変化に合わせて、自由に使える空間にしたのです。

もし、子どもが生まれれば、このフリースペースを間仕切って子ども部屋として使用し、夫婦2人の生活であればカフェスペースや書斎として使おうと考えていました。

 

夫婦ふたりだけの生活ではサブリビングとして使用

わが家は1階にLDKと水回り、2階に個室を配した間取りです(フリースペースは2階)。子どもが生まれるまでの期間、2階のフリースペースは、サブリビングとして使用。テレビも置いていました。

一方、1階リビングには、入居当初からテレビを設置しておらず、プロジェクターを使用して地上波や、YouTubeなどを視聴していました。しかし、日中の明るい時間帯は、プロジェクターを投影してもよく見えません。

ですから、日中にどうしても観たいテレビ番組がある場合は、サブリビングにあるテレビを使用して過ごしていました。

サブリビングは勾配天井仕上げとなっているため、1階リビングとは異なる開放感があります。ですから、テレビを観るだけでなく、少し気分を変えたいときなど、サブリビングで静かにコーヒーを飲んで過ごすこともありました。

子どもが誕生しサブリビングは家族の寝室に

子どもが生まれたあとは、フリースペースに布団を敷いて、家族の寝室として使用。

じつは出産した当初、主寝室にあるベッドで家族3人一緒に寝ていました。しかし、子どもが寝返りを打てるようになってからは、ベッドから転落する心配もあり、この場所に布団を敷いて就寝するようになったのです。

スペースに余裕があったため、家族3人並んでも窮屈さは感じませんでした。広々と快適に寝ることができてよかったです。

また、同時期にベビーゲートを設置。そのことで、まるでベビーサークルのような使い方もできました。

 

子どもが成長し公園みたいなキッズスペースに

子どもが歩けるようになった頃からは、フリースペース一面にタイルカーペットを敷き、オモチャで遊べるキッズスペースに変化しました。

タイルカーペットは約50cm四方のタイプ。複数枚使用し、部屋の広さや形に合わせて、簡単に敷き詰めることができます。

デザイン性に優れていて、まるで公園の芝生のような空間に。通常のカーペットと同様に多少のクッション性があるため、子どもが転んでもケガの心配なし。オモチャを落としても、床に傷がつくこともありません。

まだ長女と二女が幼く、自分の部屋を必要としないため、今は写真の状態。開放的で思う存分遊べる、キッズスペースとして大活躍しています。

将来は仕切って子ども部屋や夫婦の趣味部屋に

この先、子どもたちが部屋を欲しいと言うようになったら、フリースペースを2つに仕切って、子ども部屋にしようと考えています。その際も収納の広さや部屋のデザインなどは、成長した子どもたちの意見も聞きつつ、柔軟に部屋づくりをしていくつもりです。

そして、子どもが巣立ったあとは、夫婦の書斎や趣味部屋として使ってもいいと思っています。書斎であれば小スペースでかまいませんし、趣味部屋であれば広いスペースの方がよいかもしれません。

ですから、2つの子ども部屋の間を仕切る壁は、固定壁にするか決めていません。可動棚のようなパーティションを採用すれば、将来も柔軟に対応できておもしろいと思っているからです。

将来の家族構成が決まっていない方や、ライフスタイルの変化に対応できる間取りにしたいと考えている方は、筆者のようなフリースペースをつくるのもありかもしれません。