ヘルスケア機器メーカーのWithingsが、体温計・パルスオキシメーター・心電図・聴診器をひとつにまとめた家庭用ヘルスケアデバイスの「BeamO」を発表しました。

Withings’ new ‘multiscope’ combines four health gadgets into one - The Verge

https://www.theverge.com/2024/1/7/24022955/withings-beamo-multiscope-telehealth-ces-2024



Withings’ new multiscope device checks vitals for telehealth visits | TechCrunch

https://techcrunch.com/2024/01/07/withings-new-multiscope-device-checks-vitals-for-telehealth-visits/

Withings unveils BeamO 4-in-1 'disruptive' multiscope with Apple Health support - 9to5Mac

https://9to5mac.com/2024/01/07/withings-unveils-beamo-4-in-1-multiscope/

BeamOは体温測定機能、心電図機能、血中酸素濃度測定機能、心臓と肺の健康状態を測定する聴診器機能をまとめた4-in-1のヘルスケアデバイスです。見た目はWithingsの非接触型体温計であるThermoに似ていますが、光電脈波計(PPG)センサー・電極・デジタル聴診器・第2世代赤外線温度センサーを搭載したより高度なデジタルデバイスになっているとのこと。

PPGセンサーは皮膚に光を当てて心拍数を測定するためのもので、スマートウォッチに搭載されている緑色のLEDとして広く知られています。BeamOの側面には心房細動検出のための心電図機能に利用するための電極もあります。



海外メディアのThe Vergeは、「特に興味深いのがBeamOに搭載されている聴診器機能です」と報じ、BeamOの聴診器機能のメカニズムを簡単に説明しています。BeamOに電圧ディスクを組み込み、ディスクが胸や背中からの音響ノイズを捕捉。それをBeamOで読み取ることができる電気信号に変換することで、聴診器機能を実現しているそうです。これは多くの電子聴診器と同じ仕組みとのこと。BeamOにはUSB-Cポートやイヤホンジャックもついているため、聴診器機能で録音した音声をWithingsの専用アプリに転送する前に、BeamOから直接聴くことも可能です。



近年はデジタル聴診器や赤外線体温計、パルスオキシメーターを別個で購入することもできますし、スマートウォッチにこれらの機能が備わっているケースもあります。しかし、これらすべてを家庭内で利用できるひとつのデバイスにまとめたという点でBeamOは「非常に斬新」とThe Vergeは指摘しています。



Withingsのエリック・カレルCEOは、BeamOについて「新型コロナウイルスのパンデミック以降、遠隔医療は一般的になっています。遠隔医療は便利で費用対効果が高い一方で、医療専門家が直接行う定期検査を実行する機能に欠けていました。BeamOは4つの異なる医療機器の機能を組み合わせることで、遠隔医療を可能にします」と説明しています。

ただし、WithingsはBeamOの心電図機能や心房細動(AFib)検出機能でアメリカ食品医薬品局(FDA)の認可を受ける必要があります。そのため、WithingsはBeamOの発売時期を2024年6月頃としています。なお、BeamOの販売価格は249.95ドル(約3万6000円)です。