第100回箱根駅伝、往路をチーム最高順位となる3位で終えた城西大学・櫛部静二監督のレース後のインタビューです。

――往路3位について
「選手たちが(往路3位という)目標に向けて気持ちを入れて練習していたので、今回(目標を)実現できたことは本当に良かったと思う。そういった気持ちは数字で表せるものではないので心配な部分もあったが、着実に彼らの中にそういった気持ちが芽生えていたのかな」

――往路はプラン通り?
「全員に100点満点をあげたいなと思う。(勝った)青学さんが素晴らしいとしか言いようがない。相手が一枚上だった」

――山本唯翔(4年、5区で区間賞、区間新)選手の成長した部分は?
「昨年は序盤を速く入りすぎたので、後半足が痙攣するなどして30秒くらいロスしてしまった。今年はそこをなくそうということは伝えた。作戦としては大平台から宮ノ下の上りがきついので、そこからしっかりいこうということで送り出した。それを見事に実現できたということは、日頃の筋トレや低酸素トレーニングなどをコツコツとやった結果。(今日の走りは)最後まで楽に見えた。そういうところが成長なのかな」

――山を上るうえで彼の走りのどういったところに適正がある?
「接地の独特さ。接地時間が長いという部分は山上りの強い選手の特徴。あとは非常に気持ちも強い。幼少期から新潟のクロスカントリースキーの厳しい環境でやってきているので、そういったところがレースに活きている」

――山を上るうえで記録会に出ない方がパフォーマンスは上がる?
「それは私の考えです。本人は記録会に出たいという気持ちはあった。ただ最後4年生で山に期待がかかっていて、(本人から)2区という希望もあったが、チームとして箱根を成功させるうえで、区間記録保持者が5区を走らないのはないよねとなり、本人が『5区行きます』と快諾してくれた。山は平地とは違うので、大学の近くにある山でトレーニングを一人で積みながら、(記録会に出ることを)我慢しての今回だった」

――復路に向けての意気込みは?
「総合ではこのまま3位。あわよくば駒澤さんが近くにいるので上位進出を目指したい。復路の選手たちはみんな勢いがあるので、タイム的には弱く見えるが、そのままの力をだせば区間一桁で推移できるかなと思う」