俊輔の引退試合で、『J-DREAMS』の一員としてプレーした内田氏。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

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 事前に松井大輔から言われていた。「電話があるから」と。

 内田篤人氏の携帯に、中村俊輔から着信。「俺、何かしたかな?」とちょっと焦った。

 日本代表で共闘したが、世代が違う。そこまで多くの話をした間柄でもない。電話越しに「俊輔だけど」と切り出した日本サッカー界のレジェンドが内田氏に伝える。

「今度、引退試合をやるんだけど、出てくれないかな?」
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 考えるまでもなかった。

「もう、予定とか見ずに即答した。行きます!って。いいんですか? 行きます!っていう感じ」

 12月17日にニッパツ三ツ沢競技場で行なわれた『SHUNSUKE NAKAMURA FAREWELL MATCH』。俊輔が現役最後に所属した横浜FCに縁のある選手で構成された『YOKOHAMA FC FRIENDS』と、往年のスターがずらりと名を連ねる『J-DREAMS』が対戦。内田氏は後者の一員として、後半の途中からピッチに立った。

「しんどかった。部活なんじゃないかと思った」と冗談交じりに試合を振り返る内田氏だが、機を見た攻め上がりなど右サイドを疾走し、さすがのプレーを披露。「楽しかった。幸せだったよ」とメモリアルな瞬間を噛みしめた。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)