引退試合でもFKで3ゴールを奪った俊輔。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

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 12月17日、ニッパツ三ツ沢球技場では、昨年に現役を引退した中村俊輔氏の引退記念試合『SHUNSUKE NAKAMURA FAREWELL MATCH』が行なわれた。

 城彰二や内田智也、佐藤謙介ら横浜FCでプレーしたOBや現役選手たちの『YOKOHAMA FC FRIENDS』と、川口能活、中澤佑二、宮本恒靖らレジェンドたちの『J-DREAMS』が対戦した試合は、6−3で後者が勝利した。

 俊輔は、前半は『YOKOHAMA FC FRIENDS』、後半は『J-DREAMS』で出場し、ともにハットトリックを記録。代名詞のFKからも3ゴールを挙げるなど、会場に駆け付けた1万4825人の観衆を沸かせた。
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 2023年シーズンは横浜FCのトップチームコーチを務めた俊輔。試合後の会見で記者から、どうしたら俊輔のようなフリーキッカーを育てられるかを訊かれると、「蹴り方はプロになってからはあまり変わらないので難しいですけど」と述べたうえで、こう語った。

「意識は変えることができると思うので、そのシチュエーションを練習場で作ること、あと責任を持たせること。その環境や場面を作ってあげることはできる。

 中学生くらいの時からじゃないとフォームや(ボールに)当てる感じは身に付かないし、積み上がっていかないので、スタートが大事。だからこそ自分が、そのシチュエーションを作るために何が必要かを試行錯誤しています」

 また、自身の経験から「ジーコや木村和司さんら超一流のフリーキッカーは僕に何も言わないんですけど、ずっと見ていてくれました。自分の中では見守る指導もいいんじゃないかなと思います」と続けた。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)