チューリッヒ工科大学の研究者が、自律型掘削機を使って高さ6メートルの乾いた石の壁を構築する方法を開発しました。これはコンクリート製の壁の基礎として使用することができるため、資源効率を高めることにつながるそうです。

Autonomous excavator constructs a six-metre-high dry-stone wall | ETH Zurich

https://ethz.ch/en/news-and-events/eth-news/news/2023/11/autonomous-excavator-constructs-a-six-metre-high-dry-stone-wall.html



チューリッヒ工科大学の研究チームが、HEAPと呼ばれる自律型掘削機を使って高さ6メートル・長さ65メートルの乾式石壁を構築することに成功しました。研究にはチューリッヒ工科大学のGramazio Kohler Research、Robotic Systems Lab、Vision For Roboticsの研究者と、ランドスケープ・アーキテクチャー学科の学長が携わっています。

HEAPが石壁を構築する様子は以下の動画でチェックできます。

Autonomous excavator constructs a six-metre-high dry stone wall - YouTube

石やがれきなどを用いて作成された高さ6メートル、長さ65メートルの耐力壁。





これはチューリッヒ工科大学の研究者が開発した自律型掘削機「HEAP」が積み上げたものです。



「自律型」とあるように、掘削機は完全に無人で動作します。



HEAPは内蔵センサーで周囲環境をスキャンし、建設現場の3Dマップを描画して、壁の建設に必要な既存の建築ブロックや石の位置を特定します。



HEAPに搭載されているセンサー類がチラリ。



特別設計されたツールとマシンビジョンを用いることで、HEAPは周囲の巨大な石をスキャンし掴むことができるようになります。また、石やがれきのおおよその重量や重心を把握することも可能。



独自開発のアルゴリズムが各石の最適な設置場所を決定し、石壁を積み上げていくそうです。





HEAPは石を1cm単位で配置することができます。





この建築方法は二酸化炭素の排出量を削減し、エネルギー節約にもつながります。