京都の書店員さんの投票で毎年選ばれる「京都ガイド本大賞」。2023年に選ばれたのはJTBのムック『私だけのとっておき京都 〜憧れシーン#55〜』。その取材スタッフがオススメするスポットをご紹介します。一年の中でも特に美しい姿を見せる秋の京都を堪能した後にこちらのスポットにもぜひ訪れてみてくださいね。

街と自然と人をつなぐ居心地のいいカフェ「ha ra」

京都のカフェ文化を牽引した今はなき名店「efish」 最後の店長、原さんの店。心地いい空間でスイーツやサンドイッチをいただけば、お腹も心も満たされます。店内の椅子や装飾品はひとつずつ原さんが愛情いっぱいに集めたものだそう。

「バナナといちじくのケーキ」 682円と「紅茶」748円

ケーキは日替わりで旬の味わいを楽しめます。紅茶はポットでの提供なのでたっぷりですよ。

おすすめPOINT

知人のSNSで見たサンドイッチにひと目惚れして訪れた「ha ra」。そのおいしさはもちろん、一人で本を片手にゆっくりランチを味わいたくなる、出町柳らしい温かく穏やかな空間が魅力のお店です。ぜひ帰りにはすぐ近くの「出町ふたば」で有名な豆大福を。(編集F)

■ha ra(はら)
住所:京都府京都市上京区梶井町448-62
アクセス:市バス停河原町今出川から徒歩すぐ
TEL:075-285-4821
営業時間:10〜19時
定休日:火曜、不定休あり

静謐な空間で作られる一期一会の甘味「お菓子 つくる」

妻が店長、夫がシェフという夫婦が、念願だった町家にオープンしたのは、朝ごはんとおやつのお店。潔いオープンキッチンにはそれを囲むように椅子が置かれ、目の前で作ってもらう贅沢を味わえます。

「りんごのパフェ」2700円

人気は、旬の果物を使ったパフェ。夫婦で試作を重ね納得がいけば提供開始、その食材が入手困難となれば提供終了というこだわりようです。紅玉の焼きりんごやシナノスイートのすりおろしりんごなどを重ねたりんごのパフェなど、季節の味を召しあがれ。

おすすめPOINT

シェフが料理を作るところを見ながら食事をいただく、食通憧れのシェフズテーブル。京都の町家で、しかもスイーツで体験できるとは!?工芸品級のパフェがどう作られるのか、じっくり眺めたあとに味わえば、一生語れる思い出のできあがり。(編集Y)

■お菓子 つくる(おかし つくる)
住所:京都府京都市上京区瑞光院前町36-2
アクセス:市バス停天神公園前から徒歩4分
TEL:075-205-3878
営業時間:朝ごはん8時30分〜11時(10時15分LO)、 おやつ13〜17時(15時30分LO) ※完売次第閉店
定休日:月・火曜、不定休あり

京都の“ほんまもん”を伝えるグルメ雑誌のようなスーパー「フレンドフーズ」

1977年の創業より、“本当においしいもの” と“少なくとも体に悪くないもの”を提供し続ける個性派スーパー。読み応え満点のポップが多く、まるで書店に来たような情報量で生産者と客をつないでいます。

「完熟赤山椒」1380円(1缶10g入り)

完熟させた山椒の実を天日で干し、手作業で果皮を取り分け、石臼で引いた完熟赤山椒。こだわりの香りは感動必至ですよ。

おすすめPOINT

地元スーパーに必ず立ち寄るという旅好きさんに自信を持っておすすめしたい一軒。地元の食通でないと知らない生産者さんやお店の「こんなの見たことない!」という美食の品々がズラリ。リアルバイした「赤山椒」をいただくたびに、京都取材を思い出しています。(編集Y)

■フレンドフーズ(ふれんどふーず)
住所:京都府京都市左京区下鴨北園町10-6
アクセス:市バス停北園町から徒歩すぐ
TEL:075-722-0451
営業時間:10〜21時
定休日:無休

全国から酒好きが集う京町家の酒器専門店「酒器 今宵堂」

晩酌が大好きな作家夫婦が作る酒器は、お酒好きの気持ちがわかるからこそ作れる粋でユニークなものばかり。工房兼店舗の町家のたたずまいも、夫婦の人柄も作風も、すべてに酔いしれてしまいそうな素敵な空間です。

「咲杯」各1800円

上から覗けば花に見え、それを見ながら飲むうちに頬も同じ色に染まるという咲杯など、居心地のいい空間にはさまざまな酒器が並びます。

おすすめPOINT

取材終わりにリアルバイしてしまった酒器店。週末のみ工房を開放して商品を販売する仕組みなので、工房見学ができるのもいい。工房の様子や古い姿のままの店舗式町家を見られるのは、京都ならでは。作家夫婦との酒談義も最高です。(フォトグラファーS)

■酒器 今宵堂(しゅき こよいどう)
住所:京都府京都市北区小山上内河原町52-5
アクセス:地下鉄北大路駅から徒歩5分
TEL:075-493-7651
営業時間:通常土・日曜12〜18時(詳細は公式Webサイトで要確認)
定休日:月〜金曜

一度は食べてみたい京町中華の名店へ「広東料理 鳳泉」

惜しまれつつ閉店した京風中華の名店「鳳舞」で経験を積んだ店主が手がけるのは、あっさり上品な味わいの広東料理。辛子を絡めた麺にあんをかけた人気の「撈麺(ロウメン)」をはじめ、アレンジは加えずに受け継いだ味をそのまま作り続けています。

「撈麺」880円

カラシソバとも呼ばれる撈麺は、ふんわり香る辛子が癖になるおいしさ。マイルドな辛さの麺にレタスやエビ、鶏肉の入ったあんを絡めて食べましょう。

おすすめPOINT

「広東料理 鳳泉」は、並んででも食べたいおいしさ!「撈麺」はもちろんですが、こちらの2品もおすすめです。舞妓さんでも食べられるよう一口サイズになったという「古老肉(酢豚)」は甘酢あんがさっぱり。「焼売」は豚肉がムチッとしていながらやわらか、シャキシャキとしたクワイがアクセントになっています。(編集K)

■広東料理 鳳泉(かんとんりょうり ほうせん)
住所:京都府京都市中京区河原町二条上ル清水町359
アクセス:地下鉄京都市役所前駅から徒歩3分
TEL:075-241-6288
営業時間:11時30分〜14時30分LO、17〜20時(19時30分LO)
定休日:月・火曜

「京都ガイド本大賞」受賞を記念して、本誌にも掲載の鶴屋𠮷信「琥珀糖」が当たるキャンペーンを2023年10月22日まで実施中!Xアカウント(@jtbp_books)もチェックしてみてくださいね。

Text:河部紀子、山田裕子(editorial team Flone)
Photo:斉藤純平、yoko

\「京都ガイド本大賞」受賞/

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●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
●この記事は『私だけのとっておき京都 〜憧れシーン#55〜』(2023年2月発行)に掲載した記事をもとに作成しています。