任天堂から発売された携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」および上位機種の「ニンテンドーDS Lite」にLinuxを移植するためのリソースが「DSLinux」です。

DSLinux - Linux for the Nintendo DS

https://www.dslinux.org/



DSLinuxは記事作成時点ですでに開発が終了していますが、実行に必要なファイルや手引書は引き続き公開されています。DSLinuxを導入したニンテンドーDSでできることの例は以下の通りです。

◆ウェブブラウジング

DSLinuxは2つのテキストモードブラウザ「links」と「retawq」に対応していて、グラフィカルブラウザではlinksのグラフィカルモードまたはPIXILのウェブブラウザを利用できます。グラフィカルブラウザは両方とも非常にバグが多いとのこと。

◆SSH

ワイヤレスssh/telnetターミナルとして利用したり、PCからリモートでssh接続したりすることができます。

◆FTP/WWW

前述のウェブブラウザまたはNcFTPクライアントを使用して、FTP/WWWで接続できます。また、ftpdとboaを使用して、DSをFTP/WWWサーバーとして使用することもできます。

◆ゲーム

「frotz」を含む様々なテキストベースのゲームをプレイ可能。



◆IRC

チャットソフト「irssi」を使ってircネットワークでチャットができます。

◆MP3/MOD

madplayを使ってmp3ファイルを再生することなどが可能。EsounDやMPDを使ってリモートでmp3を聴くこともできます。

◆ファイル管理と編集

通常の基本的なファイル操作に加え、解凍、untar、gunzip、bunzip、dldiパッチファイルも利用可能。Vi、nano、hexeditを使ってファイルを編集することもできます。

◆メール

nailを使ってPOP3/IMAPメールを読んだり送ったりできます。HotmailやGmail のようなほとんどのウェブベースのメールにも、テキストモードのブラウザを使ってアクセスできます。

◆表計算

sc(spreadsheet calculator)を使ってスプレッドシートを作成できます。



by Chinggis6

このほかにも、ソースコードが入手可能で、DSLinuxとDSプロセッサ用のバイナリとしてコンパイルされているアプリケーションを移植するなどの応用も可能とのこと。ただしメモリの制約があるため、グラフィカルなアプリケーションの移植は不可能だそうです。実機に加え、DSLinuxはdesmumeのようなエミュレータでも動作します。

導入方法などは下記サイトで詳しく解説されています。

RunningHomebrew

https://www.dslinux.org/wiki/RunningHomebrew.html