メッツの名将が千賀滉大を称賛「彼は賢い投手」。大谷翔平については「野球の為にもカムバックできることを願う」

写真拡大 (全2枚)


千賀滉大 Photo by Megan Briggs/Getty Imagesと大谷翔平 Photo by Leslie Plaza Johnson/Icon Sportswire via Getty Images

<2023年8月25日(日本時間26日)ニューヨーク・メッツ 1-3 ロサンゼルス・エンゼルス @シティー・フィールド>

前回の登板でメジャーデビュー年に二桁勝利に到達したメッツの千賀滉大(30)は、本拠地ニューヨークでの今季24度目の先発登板し、6回2/3まで105球を投げ、4安打、2失点、3四球、10三振の内容。

チームは1対3で負けを喫し、千賀には黒星がつき10勝7敗となった。2017年以来6年ぶり、メジャーでは初となる大谷翔平(29)との対戦は1打数(二塁打)2四球だった。

エンゼルス2番大谷との初回1アウトの場面での対戦は、ストレートでの四球を与えて出塁を許すも無失点とする。

両チーム無得点のまま迎えた3回は、無死1塁の場面で大谷に打順が回り、1ボール2ストライクからの4球目。86マイル(約138キロ)のカットボールをライトへの二塁打とされて無死2・3塁とピンチを広げ、続く3番ドゥルーリーの犠飛で三塁ランナーがかえり初失点。

4番ムスタカスには初球をセンターへのタイムリーとされて大谷も生還を許し、この回2失点となる。

しかしそれ以降、千賀は4回は三者凡退、5回は大谷を再び四球とするも無失点。6回は併殺死を奪って打者3人で切り抜けると、7回先頭から二者連続空振り三振とするなど、ヒットを許さず、1点ビハインド、105球に達した場面でマウンドを降りた。

6回2/3を2失点、10奪三振という先発千賀の内容に、メッツファンはスタンディングオベーションを送るもメッツ打線の援護点なく、千賀に今季7つ目の黒星がついた。

この日、ダイヤモンドバックス、レンジャーズ、オリオールズでも指揮を執り、4度の最優秀監督賞を受賞しているメッツの名将・ショーウォルター監督(67)が、千賀や大谷について記者団の質問に答えた。

■メッツ・ショーウォルター監督 コメント

Q.千賀が長いイニング投げられるようになったことについて

彼は常にプロセスを重ねている。食事から移動から色々なことに慣れないといけない。彼はスマートにアジャストできている。

ピッチカウントがよくなっている。始まりから終わりまでを考えられている。シーズンの始まりのころは心配していたが、5月くらいからは他のチームとどう戦うかわかってきたと思う。

Q.千賀の今日の登板は?

これまでも好投してきたが、速球が良かった。制球も良かったし良い球を持っている投手であればうまく試合を運べる。早いカウントの時点で速球を使っていたが、カッターや他の球もあるので打者は対応が迫られる。彼はいつでもチームのためにベストをつくしてくれる。

Q.大谷に最初に四球を与えたのは緊張からか?

緊張はなかった。彼は賢い投手だから、エゴや感情などは登板に持ち込んでいない。

Q.大谷について

彼がスペシャルなシーズン送っているのは明らかだ。野球界にとっていいことだ。少し休みを取ってもいいと思うが、彼のように野球ができるのであればやり続けたいのだろう。身体的に問題がある時でも試合に出続けるのはとてもスペシャルだ。

Q.二刀流が大谷のようなレベルで可能と思っていた?

毎年新たな選手がドラフトされる。我々も二刀流をドラフトした。今は皆どの道を通るか考えないといけない。彼がやり遂げたからだ。環境を考えると、どのようにできるのか明らかにレアなケースだ。誰もができるわけではない。

でもチャレンジングなこと。彼が両方やることでロースターも全て変わる。監督もコーチ陣もだが、いつかそれを考えないといけない。彼のレベルでできるかは分からないが野球にとってはいいことだ。

数年前はトミージョンの2度目以降は終わりだと言われたが、もうそういう訳ではない。カムバックできた選手たちがいる。彼もできることを野球のために願う。