4階級制覇を達成した井上尚弥【写真:荒川祐史】

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WBC世界フェザー級暫定王者のフィゲロアが言及

 7月に行われたボクシングのWBC&WBO世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)タイトルマッチ12回戦で、井上尚弥(大橋)は2団体統一王者スティーブン・フルトン(米国)に8回TKO勝ち。4階級制覇を達成し、海外からも広く称賛を集めた。そんな井上に、WBC世界フェザー級暫定王者のブランドン・フィゲロア(米国)は「イノウエとも喜んで対戦したいよ」と、フェザー級に昇級した場合について語っている。

 井上が強敵フルトンを8回TKOで下した試合後。フィゲロアは、米ボクシング専門YouTubeチャンネル「210ボクシングTV」が公開したインタビュー動画に登場した。動画のタイトルは「フィゲロアがイノウエのフルトン戦のKO勝利に反応、次はイノウエとの対戦を望む『メガファイトになるだろう』」となっている。

 インタビュアーに「イノウエが126(ポンド、フェザー級)に上げてきたら、イノウエ対ブランドン・フィゲロアはどうか」と尋ねられたフィゲロアは「もうファンが話し始めている戦いだね。このファイト(フルトン戦)の前からすでに話し始めていたよね」と以前からそうした声を聞いていたと明かし、こう続けている。

「イノウエ対俺はいいファイトになるだろうって。俺も同意するよ。相手が誰であれ、俺の試合は素晴らしいファイトになると思っている。誰であれ、最高の中の最高のボクサーとは喜んで対戦したい。イノウエとも喜んで対戦したいよ」

 井上はフルトン戦後、会場にいたもう一人の2団体王者マーロン・タパレスとの4団体統一戦を希望していると明かし、タパレスも前向きに応じた。当面はバンタム級に続く2階級目の4団体統一を目指すと思われるが、フィゲロアはその先のことを語っているようだ。

フルトンとも対戦、判定負けも「俺は打たれ強く、耐えられる」

 フィゲロアはフルトンと2021年に対戦。判定負けでWBCスーパーバンタム級王座を失っている。「フルトンができなかったことであなたができそうなことは」との質問には「リングに入ってみるまでは分からないが、今の時点では俺は打たれ強く、いいパンチを食らっても耐えられる。彼(井上)はとても攻撃的だ。もしかしたら彼の攻撃性に匹敵できるかもしれない。イノウエはとてもニンジャのようなボクサーだから、本当に用心深くならないといけないと思う」と語った。

「イノウエ戦はメガファイトになるだろう。俺のファンもとても興奮すると思う」と対戦を想像して胸を高ぶらせているフィゲロア。「俺は本当にこの階級(フェザー級)に慣れてきて、より強く、より速く、よりシャープになった。次の戦いでは進化を見せられると思う。俺はどんどん良くなっているよ。最高の相手と戦うのは楽しみだよ」と自信もうかがわせている。

 全ては井上がフェザー級に転向した場合の話ではあるが、対戦が実現したらそれは「夢」かと問われると、フィゲロアは「ああそうだ。イノウエが階級を126に上げる決断をしたら実現する戦いかもしれない。でも俺も130(スーパーフェザー級)や135(ライト級)に上げる計画がある。俺はエキサイティングなファイトをやるためにここにいる。現時点での俺と俺のジムのゴールは126(フェザー級)で王者になること。最高の中の最高と戦い続け、タイトルを獲得し続けることだ」と語っている。

(THE ANSWER編集部)