外環道 千葉区間の“やり残し”「京葉JCTフル化」工事が進行中 できたらどう変わる?
未完の状態で開通から5年が経ちました。
超立体地下JCTはさらに進化する!
外環道の千葉区間(三郷南IC〜高谷JCT)が開通してから5年が経ちました。「沿線の市川、松戸、船橋3市を中心に毎年900億円の経済効果」「交通転換により首都高のC2中央環状線から内側では渋滞損失時間が2割減」「柔軟な迂回が可能になったことで時間信頼性が向上」など、数多くの整備メリットが試算されています。
ただ、2018年6月の開通時点で“後回し”にされた箇所も。そのひとつ、「京葉JCT」のBランプとGランプが進んでいます。
外環道外回りから京葉JCTへの分岐部。現在は行き来できる方向に制約がある(乗りものニュース編集部撮影)。
京葉JCTは、地下の外環道と地上の京葉道路を接続するJCTです。地下と地上をつなぐ6本のランプが複雑に絡み合っていますが、現状では“行けない経路”があります。「外環道内回り(高谷方面)→京葉道路下り(千葉方面)」と「京葉道路上り(千葉方面)→外環道外回り(高谷方面)」の2つで、建設中のBランプ、Gランプがそれぞれをつなぎます。
2つのランプは、並走する「首都高7号小松川線〜京葉道路」「首都高湾岸線〜東関東道」を、外環道のわずかな区間を介してつなぐものとなります。
京葉道路と東関東道は千葉側で近接していますが、都心に通じる首都高小松川線と、相互に連絡していません。2019年に小松川線とC2中央環状線をつなぐ小松川JCTが整備されたものの、方向が限定されているため、小松川〜湾岸線の行き来にC2は使えず、都心を介しての連絡となってしまうのです。
京葉JCTのフル化は、湾岸線〜京葉道路、東京都心部〜小松川線〜東関東道といった経路を可能にし、都心側の箱崎JCTなどの混雑を緩和することなどが考えられます。また、将来的に首都高C1都心環状線の日本橋区間が地下化されると、小松川線から都心部の経路選択に制約が生じる(江戸橋JCTがJCTの機能を失う)ことから、そのときにも効果を発揮しそうです。
2つのランプはいずれもトンネル主体で、工事は2020年から始まり、2026年までとされています。開通時期は明かされていませんが、トンネル工事完了からそう遠くはないと考えられます。