新幹線チャイム「AMBITIOUS JAPAN!」終了の一方で「いい日旅立ち」は残ります! 見分ける方法は? 車両の違い複数
東海道・山陽新幹線の車内チャイムとして親しまれた「AMBITIOUS JAPAN!」が、いよいよ来月20日に聴き納めとなります。しかし車内チャイムはもうひとつ、「いい日旅立ち・西へ」があります。この2曲、流れる車両に何の違いがあるのでしょうか。
今も東海道・山陽新幹線で流れる車内チャイム「いい日旅立ち」
東海道・山陽新幹線の車内チャイムとして親しまれた「AMBITIOUS JAPAN!」が、いよいよ2023年7月20日に聴き納めとなります。このチャイムは、2003年10月の品川駅開業にあわせたキャンペーンで導入されたもので、20年の歴史に幕が下ります。
東海道・山陽新幹線(画像:写真AC)。
新たな楽曲として、JR東海が新CMキャンペーン「会いにいこう」を開始し、そのCMソングが車内チャイムに採用されます。
ネット上でも、愛された「AMBITIOUS JAPAN!」が聴けなくなることを惜しむ声が続出。「あれを聴くと、普段とは違う『長距離の旅』に行くという実感がした」「新幹線に乗る時のワクワク感が高まった」などのコメントも上がっています。
ところで、東海道・山陽新幹線の車内チャイムは、もうひとつ「いい日旅立ち・西へ」があります。これも「AMBITIOUS JAPAN!」と同じく2003年10月の品川駅開業にあわせたキャンペーン「DISCOVER WEST」で登場したものです。もともと1978年に山口百恵さんが歌ってヒットし、キャンペーンに合わせてリメイクされ鬼束ちひろさんが歌った曲です。
いまも東京駅から乗ると、「いい日旅立ち・西へ」が流れる場合があります。何によって「AMBITIOUS JAPAN!」と使い分けされているのでしょうか。また、「いい日旅立ち・西へ」は今後どうなるのでしょうか。
「いい日旅立ち・西へ」が聴ける車両の「見分け方」とは?
じつは、東海道・山陽新幹線にはN700系やN700Sなどの車両が使われていますが、JR東海とJR西日本の2社がそれぞれ自社分の車両を保有しています。「AMBITIOUS JAPAN!」は、JR東海が保有している車両、「いい日旅立ち・西へ」はJR西日本が所有している車両に搭載されているチャイムなのです。
JR西日本が保有する車両で流れる「いい日旅立ち・西へ」はどうなるのか、同社広報部に聞くと、「今のところ、変更する予定はありません」とのことでした。
しかしながら、簡単に聴けるわけではありません。というのも、N700系は「JR東海が93編成、JR西日本が40編成」、N700Sは「JR東海が40編成、JR西日本が2編成」と、圧倒的な少数派だからです。
運が良ければ聴ける「いい日旅立ち・西へ」を搭載した「JR西日本の新幹線車両」は、どうやって見分けられるのでしょうか。比較的気づきやすい違いが、2つあります。
●車両側面下部の「JR」ロゴの色
最近はホームドアで隠れてパッと見えないかもしれませんが、一番わかりやすい見分け方です。「JR」ロゴがオレンジならJR東海、青色ならJR西日本の車両です。
●運転席ガラス面の「編成番号」のアルファベット
電車がホームに入線してくるときに、先頭の運転席のガラスを見ると、「J14」「H2」のような文字が書かれています。これはその1本の車両編成のシリアルナンバーである「編成番号」です。
N700系→「X・G」ならJR東海、「K・F」ならJR西日本
N700S→「J」ならJR東海、「H」ならJR西日本
なお、どの時間にどの車両が走っているかは、公表されておらず、時刻表でも判別できません。絶対に「いい日旅立ち・西へ」あるいは「AMBITIOUS JAPAN!」「会いにいこう」が聴きたいという場合は、自由席きっぷを買って、ホームで根気よく待つしかないでしょう。また、山陽新幹線でまだ走っている「500系」「700系」はすべてJR西日本の車両なので、「いい日旅立ち・西へ」が車内で流れます。