その名前はさすがに…。

参加すれば“戦後”の記念すべき瞬間だった

 イギリスで毎年7月開催されている世界最大のエアショー「ロイヤル・インターナショナル・エアタトゥー」に参加予定だったアルゼンチン空軍機の参加が取りやめになったことが、2023年6月8日の同エアショー運営の発表で明らかとなりました。


参加予定だったボーイング737(T-99)(画像:アルゼンチン空軍)。

 参加予定だったアルゼンチン空軍の機体は、要人輸送などを担当するボーイング737ベースの「T-99」と呼称される機体で、2021年4月に納入されたものです。

 同エアショーへの参加が実現すれば、1982年に起きたフォークランド戦争(アルゼンチンではマルビナス戦争)以降では初のこととなり、両国間の関係改善に向けた期待もありました。

 運営側、アルゼンチン空軍共に参加を取りやめた理由については正式発表していませんが、ひとつの可能性としてT-99の愛称が「イスラス・マルビナス(マルビナス諸島)」つまり、フォークランド諸島のアルゼンチン側の呼称だったことに理由があるのではと、複数のスペイン語メディアやミリタリー系のメディアが報じています。

 機体名の件を巡っては、イギリス国内の退役軍人会の間でも不満の声があったそうです。また、アルゼンチン側も、1982年の戦争以降、軍需技術や兵器の禁輸をイギリスから受けているということで、制裁が継続した状態でのエアショー参加に関しては賛否両論あったと報じられています。

※6/15 12:25 一部修正しました。