開業時は暫定ダイヤで運行。

運賃は初乗り150円から最大400円を予定

 宇都宮市は2023年6月2日(金)、市域で整備中の次世代型路面電車「芳賀・宇都宮LRT」について、開業日を「2023年8月26日」に決定したと発表。あわせて開業当初の運行や運賃についても明らかにしました。


芳賀・宇都宮LRTの車両(画像:宇都宮市)。

 宇都宮駅東口から芳賀・高根沢工業団地までの所要時間は40分台後半を想定。ピーク時は8分間隔,オフピーク時は12分間隔で、全列車を各駅停車とする暫定ダイヤで運行する予定です。具体的なダイヤは、全線習熟運転を経て7月に公表するとしています。快速運行の実施や増発については、開業後の利用実態を踏まえ、翌年以降のダイヤ改正で実施します。
 
 開業当初は「暫定ダイヤ」で運行する理由について宇都宮市は「開業後、一定期間は運賃収受に時間を要することが想定されるため」としています。大都市圏の鉄道新線と異なり、運賃収受という、LRTならではの事情もあるわけです。
 
 運賃は初乗り150円から最大400円を予定。定期券については通勤4割引、通学5割引とする方針です。

 全線習熟運転は6月5日から開始し、週内に国の審査を受ける運輸開始認可申請、運転度数認可申請、運賃認可申請を実施する予定です。全線習熟運転では、営業ダイヤに合わせた単独常務を実施するなど、営業運転を見据えた訓練を繰り返し行います。

 宇都宮市は、LRTの開業を「国内外からの注目・期待度が最大限に高まる千載一隅のチャンス」としており、開業前の線路を歩くイベントや開業式、発車式などの記念事業を開催するとしています。

  宇都宮市によると、路面電車の新設は75年ぶり。既設の路線を改築するのではなく、ゼロから作ったLRTとしては全国初となります。

  LRTは今後、宇都宮駅西側に延伸する構想もあり、2024年に軌道事業の特許申請、2026年に工事着手、2030年代の開業を目指しています。