おいパンタグラフついてるぞ 鉱山の超大型ダンプトラック「電車化」? 架線レス走行も実現
電気の力は偉大。
給電されながら走行するモンスター級ダンプ
コマツは2023年5月29日、アメリカ・アリゾナ州ツーソンにあるアリゾナ試験場において、2021年に公開したEVX(バッテリーダンプトラック)コンセプト車両を改良したバッテリートラックの走行デモを行いました。これは鉱山現場で活躍する巨大な無人ダンプトラック運行です。
EVXと参加スタッフ。並ぶとダンプトラックの大きさが際立つ(画像:コマツ)。
走行デモは、鉱山企業であるリオティント、BHP、コデルコ、Bolidenの4社とコマツが共同で2021年8月に発足した「コマツ GHG アライアンス」のメンバーによるイベントの一環として実施されました。鉱山オペレーションにおける温室効果ガス削減を加速させる狙いがあります。
EVXコンセプト車両を改良したバッテリーダンプトラックの大きな特徴のひとつが、電車のような「パンタグラフ」です。デモではバッテリー走行のほか、停車したダンプトラックへのトロリーシステムからのダイナミックチャージング(走行中給電)および、給電した状態での登坂走行の様子が公開されました。
コマツはチャレンジ目標として2050年までにカーボンニュートラルを目指しています。目標実現のため、最初のターゲットモデルとなる超大型ダンプトラックでは、既存のディーゼルエンジン以外に、バッテリー、水素燃料電池など、いかなる動力源でも稼働可能な「パワーアグノスティックダンプトラック」を「コマツ GHG アライアンス」と共同で開発することを目指しています。