函館旅行は絶対「旅するパスポート」を買うべき理由 夜景と五稜郭だけじゃもったいない!?
JR北海道が発売する「はこだて旅するパスポート&フリーパス」は、観光客にも「乗り鉄」にも使い勝手が良いフリーきっぷです。どのようなきっぷなのでしょうか。
「はこだて旅するパスポート&フリーパス」とは
「青春18きっぷ」や「北海道&東日本パス」など、JR線が乗り降り自由になるフリーきっぷは様々なものがあります。その中で、JR北海道が発売している「はこだて旅するパスポート&フリーパス」は、対象エリアこそあまり広くないものの、観光客にも「乗り鉄」にも非常に使い勝手が良いフリーきっぷとなっています。
キハ40形(画像:写真AC)。
「はこだて旅するパスポート&フリーパス」は、JR線(函館〜森)、道南いさりび鉄道、函館バスの指定区間、函館市電が乗り降り自由となっています。1日用(大人2690円、こども1340円)と2日用(大人3650円、こども1810円)の設定があり、函館駅や新函館北斗駅など、道南のJR主要駅で発売しており、当日購入が可能です。
このきっぷの大きな強みとして、特急券を購入すれば特急「北斗」が利用できる点があります。このエリアは普通列車の本数が少ないため、特急を利用できるメリットは大きいです。
フリーエリア内には、代表的な観光地として、JR大沼公園駅から徒歩でアクセスできる大沼国定公園があります。函館市内では、ベイエリアや五稜郭公園、湯の川温泉といった名所を市電が網羅しており、函館駅から夜景で有名な函館山に直行するバス(冬季運休)も利用できるのがポイントです。このバスは函館山の登山道に入ると、展望スポットでは徐行して走行するため、車内から夜景を楽しむことができます。
上記のような有名観光地以外にも、道南いさりび鉄道を使って木古内駅まで足を延ばせば、駅の近くに津軽海峡が見渡せる名所「みそぎ浜」や「道の駅 みそぎの郷 きこない」といったスポットもあります。
北海道新幹線の札幌延伸で動向が注目される函館本線には、今のうちに乗車しておきたいところ。函館本線の函館〜森間には、新函館北斗駅を通らない「藤代支線」、渡島砂原駅を経由する「砂原支線」があり、いずれもフリー区間内に含まれています。
この地区の普通列車は、数を減らしている国鉄形のキハ40形で運行。函館本線から望める大沼や駒ヶ岳、道南いさりび鉄道から見える函館山など、絶景車窓を楽しみつつ、昔ながらの旅情を感じることができます。さらに、このエリアは函館駅の名物駅弁「鰊みがき弁当」や森駅の「いかめし」など、駅弁も豊富です。鉄道の旅の醍醐味を存分に味わうことのできるフリーきっぷと言えるでしょう。
ちなみに、道南いさりび鉄道のキハ40形は、様々なカラーリングがあり、懐かしい国鉄時代の「首都圏色(タラコ色)」や「急行色」を復刻しています。同社のHPでは車両運用予定を公表しており、どの塗装の車両がどの列車に使用されるか、事前に告知しています。鉄道ファンにとっては嬉しいサービスです。
「はこだて旅するパスポート&フリーパス」は、券を提示すれば、津軽海峡フェリーの運賃・料金が2割引となるほか、「大沼合同遊船」や「五稜郭タワー」など、沿線の観光地で割引が受けられる特典もあります。