「有楽町線を足立区まで伸ばして」区が建設・誘致期成同盟会に加入申請 延伸へ情報収集
東京都足立区が、有楽町線の延伸を目的とした「地下鉄8号線建設促進並びに誘致期成同盟会」に加入を申請しました。どのような目的があるのでしょうか。
有楽町線延伸を推進している組織とは
東京メトロ有楽町線(8号線)では、豊洲駅から住吉駅への延伸が決定しており、着工に向けた動きが本格化しています。同線にはさらに、住吉駅から押上駅、亀有駅、八潮駅を経て野田市まで延伸する構想があり、この新線は「東京直結鉄道」ともよばれています。
有楽町線の車両(画像:写真AC)。
押上〜野田市間の新線計画は、埼玉県の関係地域(草加市、越谷市、八潮市、吉川市、松伏町)と千葉県野田市といった行政で構成する「地下鉄8号線建設促進並びに誘致期成同盟会」が主体となり、まずは「八潮〜野田市間の先行整備」を目指して要望・調査を行っています。また、同盟会には茨城県下妻市、常総市、筑西市、坂東市、八千代町も加入しており、野田市から北へ更なる延伸も視野に入れています。
民間レベルでは、関係地域の商工会などで構成する「東京直結鉄道建設・誘致促進連絡協議会」や、商工会の青年部で構成する「東京直結鉄道建設・誘致促進大会実行委員会」といった組織が要望活動を展開。さらに、2022年6月には「地下鉄8号線延伸建設促進議員連盟」も設立されており、整備に向けた機運は高まっています。
押上〜野田市間の有楽町線延伸は、まずは「八潮〜野田市間」の先行整備を目指すため、都内区間や野田市以北は後回しとなりそうですが、その都内区間に位置する東京都足立区が「地下鉄8号線建設促進並びに誘致期成同盟会」に加入を申請しています。
これは、2023年3月に開かれた足立区議会での報告で明らかになったもの。足立区が期成同盟会への加入を申請した目的として「8号線(有楽町線)の整備・誘致を実現し、移動の速達性や利便性、生活環境の向上などを図るまちづくりに取り組む」ためとしています。
区は今後の方針について「期成同盟会の一員として他の自治体と連携し、区内延伸に向けた取り組みを進めていくとともに、引き続き、国や東京都などの動向を注視し、積極的に情報収集を行っていく」としています。