これが“ひとつの道路”なのか…一夜にして巨大化した新潟のバイパスさらに変貌中 橋脚にょきにょき
新潟の市街地を南北に貫くバイパスが、さらなる変貌を遂げています。2022年10月の道路切り替えにより、一夜にして“巨大化”し、現在は新たに立体部のための橋脚を建設中。今後どうなるのでしょうか。
これが“ひとつの道路”なのか…巨大な「栗ノ木バイパス」
新潟市街地を南北に貫くバイパス道路が、さらなる変貌を遂げています。2022年10月の道路切り替えで、隣に並行する県道を取り込み“巨大化”した道路、その真ん中には2023年5月現在、新しい橋脚がにょきにょきと生えてきていました。
国道7号栗ノ木バイパスのうち、2022年10月に巨大化した部分。反対車線(右側)はもはや見えない。その間に高架の橋脚の建設が進んでいる(ドラレコ画像)。
これは、新潟港と国道8号「新潟バイパス」を結ぶ国道7号「栗ノ木バイパス」を立体化する工事の一環。10月の道路切り替えでは、JR線の南側に位置する馬越交差点から、新潟バイパス紫竹山IC付近までの1.3kmにわたり、栗ノ木バイパスと新栗ノ木川を挟んで並行する県道5号新潟新津線を“国道化”しました。
それまで栗ノ木バイパスは上下3車線ずつの6車線道路でしたが、この県道部分をバイパスの下り線専用とすることで、車線数は維持しつつ、バイパスの上下線が川を挟んで分離されたのです。実際に走ってみると“反対車線”がかなり遠く、ひとつの道路とは思えないほどの幅です。
そうして確保された上下線の間の用地に、橋脚の建設が進んでいます。すでに2022年度までに5基が完成していますが、2023年度からは新たに9基の整備に着手。最終的にはこの区間で83基がつくられます。今後は、紫竹山ICを通過するための立体部と、紫竹山ICに直結する高架のランプ橋などが建設されます。
実は、この栗ノ木バイパスの立体化も、壮大な計画の一部でしかありません。
将来的には、信濃川の北側に位置する中心市街地の古町エリアから、信濃川の柳都大橋、栗ノ木バイパスを経て紫竹山IC付近まで約4.4kmを全て立体化する計画です。これにより、新潟駅から萬代橋を経て古町に延びる大通りに代わる、ノンストップで通行可能なバイパスを構築し、市街地の渋滞を抜本的に解消、さらに防災機能の強化を図ります。
この計画を総称して「万代島ルート線」といいます。JR線より北側、栗ノ木バイパスと柳都大橋を結ぶ区間も、沼垂(ぬったり)道路の名で2022年度に事業化されました。JR新潟駅も線路が高架化され、駅の周りが一変していますが、市街地の道路もまた抜本的に変わろうとしています。