関東鉄道自体ができてからは58年です。

「常総筑波鉄道」「鹿島参宮鉄道」そして「関東鉄道」のバス復刻

 関東鉄道は2023年4月28日、水戸・守谷・土浦地区にて復刻デザインの路線バスを運行すると発表しました。同社が昨年9月に創立100周年を迎えたことを記念する事業の一環です。


路線バスの復刻デザイン3種類。左から鹿島参宮鉄道、常総筑波鉄道、関東鉄道の初期デザイン(画像:関東鉄道)。

 復刻デザインは、関東鉄道が成立する以前に存在した「鹿島参宮鉄道」「常総筑波鉄道」のバス、そして1965(昭和40)年6月に両社の合併前で誕生した関東鉄道の旧カラー、計3種類です。それぞれ次のエリアで運行されます。

・鹿島参宮鉄道:水戸営業所(水戸・石岡地区を運行)
・常総筑波鉄道:守谷営業所(守谷・取手地区を運行)
・関東鉄道(初期):土浦営業所(土浦・つくば地区を運行)

 各1両を導入し、運行開始は5月上旬頃からの予定です。

 鹿島参宮鉄道は、現在の竜ヶ崎線と、かつての鉾田線(のち関東鉄道から分社化され鹿島鉄道、2007年廃止)を運行していた会社です。路線バスはブルーグレーに青色のラインで、そのベース色は現在の関東鉄道のバスのデザインにも踏襲されています。

 常総筑波鉄道は現在の常総線を運行していました。路線バスはベージュ地に赤色のラインで、関東鉄道へ合併後も一部はそのまま使用されていたといいます。

 1965年に関東鉄道となった当初は、鹿島参宮鉄道のデザインをベースとし、車体下部と上部の一部に常総筑波鉄道の赤を配色した車両が1970年代ころまで存在していたそうです。復刻される関東鉄道の初期デザインはこれを再現しています。

 ちなみに、鹿島参宮鉄道と筑波常総鉄道が合併した際は、前者が存続会社とされました。このため、関東鉄道の創立は、鹿島参宮鉄道が創立した1922(大正11)年9月3日とされています。