印西〜野田に国道16号バイパス「千葉北西連絡道路」概略ルート検討へ 「柏の超絶渋滞」解消なるか
8割が中長距離の移動とのことで、地元利用が渋滞に巻き込まれていました。
事業計画に検討盛り込む
渋滞する国道16号(画像:国土交通省)。
国土交通省 関東地方整備局は2023年度の道路予算や調査計画を発表。その中で、構想中の高規格道路「千葉北西連絡道路」について、「計画段階評価を進めるための、概略ルートや構造の検討を行う」としています。
千葉北西連絡道路は野田市から利根川西岸を印西市までむすぶもので、将来的には四街道市付近へ延伸して東関東自動車道へつなげる構想もあります。
国道16号のバイパスとなるほか、圏央道と外環道の間の環状道路となる、さいたま市〜柏市〜千葉市などを環状に結ぶ国の構想路線「核都市広域幹線道路」の一部ともなるよう検討が進められています。
国道16号は、春日部から千葉ニュータウン方面へ、千葉県北西部を縦断する幹線道路としては唯一の存在。通過交通の8割が中長距離の移動で、特に常磐道柏IC付近では1日当たり約45000台、柏市市役所付近で国道6号と交差する呼塚交差点では1日当たり約51000台もの交通量に達し、1日を通して慢性的な渋滞となっています。
この混雑する国道16号沿いには多数の大規模商業施設のほか工業施設が立地し、渋滞に頭を悩ませています。そこで、ネットワーク利用の車と、地元利用の車を分離が求められ、新たなバイパス道路の要望が上がっていました。2021年策定の「関東ブロック 新広域道路交通計画」に盛り込まれたことから、整備に向けた機運が高まっていました。
今後この検討をふまえ、地元や利用者へのアンケート意見でおおまかな「ルート帯」が決定されます。そのあと詳細ルートと構造を固め、都市計画決定と環境アセスメントの手続きが終われば、いよいよ「事業化」を待つ段階となります。