「J」といっても日本仕様というわけではないようで。

エンジン換装で2050年代まで飛び続ける予定

 アメリカ国防総省の外郭団体、空軍・宇宙軍協会の機関誌「空軍・宇宙軍マガジン」によると、このたびロールス・ロイス製の新エンジンを搭載した改良型B-52爆撃機の名称が「B-52J」に決まったそうです。

 この名称は、アメリカ空軍の2024会計年度予算文書に記載されているため、公式決定となります。


アメリカ空軍のB-52H戦略爆撃機。ジェットエンジンを8基搭載している(画像:アメリカ空軍)。

 すでに今年(2023年)3月2日には、ロールス・ロイスが公式で新型エンジン、「F130」の試験を開始したと発表、その様子を公開しています。
 
 エンジンテストは、アメリカ本土ミシシッピ州ハンコック郡にあるジョン・C・ステニス宇宙センターの屋外試験施設で行われています。試験では、横風の空力フローに焦点を当て、エンジンのデジタル制御システムが正常に作動するかを確認するとのこと。テストの初期結果はきわめて良好で、今後数か月にわたってテストデータを取得・分析していくといいます。

 F130は燃焼効率や環境性能だけでなく、静音性や耐久性にも優れているエンジンで、アメリカ空軍は26億ドル(1ドル135円換算で約3500億円)かけて608基のF130を調達、それによりB-52爆撃機の寿命を約30年延ばし、2050年代まで運用し続ける計画です。