2023年度は41編成を改造するそう。

N700AにN700Sの一部機能を追加する改造を推進

 JR東海は、2023年3月24日(金)、2023年度重点施策と関連設備投資について発表しました。


最新の新幹線N700S(乗りものニュース編集部撮影)。

 この改造工事について、JR東海広報部によると、内装にほとんど変化がないため気づきにくいですが、複数の箇所に及ぶとのこと。「地震ブレーキ距離の短縮、列車の状態を監視する機能の強化、異常時の通話機能等の改良、トータルコストの削減を目的に消耗品の長寿命化を実施しています」(同)と話します。
 
 消耗品の長寿命化では、パンタグラフと架線の間にある「たわみ式舟体」や、車両がブレーキをかける際に使用する「片当たり防止キャリパ」について、交換サイクルを延ばすことで長寿命化を図る方針です。
 
 改造工事は、既存車両86編成(N700A:51編成、N700系:35編成)を対象に、2021〜2023年度にかけて実施する予定。2021年度は10編成、2022年度は35編成で完了済み。2023年度は41編成に施工するそうです。
 
 車両だけでなく、「災害に強い新幹線」への取り組みも引き続き進められます。脱線・逸脱防止のための「脱線防止ガード」を東海道新幹線全線に設置する計画で、2023年度は約58kmで工事が行われる予定です。