8両編成と6両編成が混在する東京メトロ南北線。今後、8両化はどこまで進むのでしょうか?

東京メトロが2023年度中に1編成を8両化

 東京メトロ南北線は長らく6両編成での運転でしたが、2022年4月から東急の車両による8両編成の運行を開始。2023年3月18日の東急・相鉄新横浜線開業後は、相鉄の車両も8両編成で乗り入れるようになっています。

 しかし肝心の東京メトロと埼玉高速鉄道の車両は、まだ6両編成のままとなっていました。この状態がいよいよ変化を迎えそうです。


東京メトロ南北線9000系。長期にわたって増備が続いている(画像:写真AC)。

 東京メトロは、2023年3月24日に発表した事業計画において、自社車両による8両編成の運行を開始することを明記しました。既存の9000系に2両を増結し、8両編成とする見通しです。

 その時期について、東京メトロ広報部によると「2023年度中に1編成目の営業運転を開始する予定です。その後も順次8両化を進めていきますが、全編成が完了する時期については未定です」としています。

 南北線で使用されている東京メトロ9000系車両は、長期間にわたって増備が続き、製造から30年以上経過している車両もあります。今後、最初から8両編成の新型車両を導入し、6両編成の既存車両を置き換える計画はあるのでしょうか。それに関しては「現時点で新型車両の導入は想定していません。今後のお客様のご利用状況を考慮したうえで検討していきます」(同)と話します。

 いっぽうの 埼玉高速鉄道は、自社車両の8両編成化について「8両化に関しては計画が流動的な面があり、スケジュールに関しては現時点では未定」とした上で、「既存車(2000系)は6両のままとする方針です。今後、8両編成の新型車両を1編成導入します」としています。
 
 当面は8両編成と6両編成が混在する見通しですが、将来的には、東急や相鉄だけでなく、東京メトロや埼玉高速鉄道の車両もようやく8両化が実現します。 2030年代半ばには白金高輪〜品川間が延伸開業する予定ですが、現在の混雑状況にくわえ今後更に増加する南北線利用客の受け皿として「全車両8両化」は気になるところです。