高速バス王国ゆらぐ? 「はさき号」からJRバス撤退 銚子のお隣“神栖市”の足
「かしま号」も「あそう号」も大幅減便のままです。
高速バス「はさき号」JRバス撤退 本数は変わらず
ジェイアールバス関東は2023年3月29日、高速バス東京〜波崎線「はさき号」からの撤退を発表しました。
ジェイアールバス関東の車両(乗りものニュース編集部撮影)。
「はさき号」は銚子市の北側、茨城県最南端にあたる神栖市(旧波崎町)と東京駅を結ぶ路線です。コロナ前は8往復が設定されていました。現在は大幅減便中のため朝の東京行き、夕〜夜の波崎行きが2便ずつ、JRと関東鉄道で運行されていましたが、4月1日からは、JR便がそのまま関東鉄道に引き継がれます。
神栖市を含む茨城県鹿行(ろっこう)地域は高速バスが都心への主たる足を担っており、神栖市内も経由する東京〜鹿嶋線「かしま号」は1日88往復という高頻度運行で鉄道のシェアを奪いました。「はさき号」は1990年に開設、「かしま号」と東京〜潮来間でルートを同じくしつつ、波崎に発着する路線として誕生したものです。
鹿行地域には他に、東京〜麻生・鉾田線「あそう号」(コロナ前6往復)も走っていますが、こちらも現在は平日1往復、土休日3往復のみの運行。「かしま号」は一時大幅運休となりましたが、徐々に複便し現在は63往復となっています。