貨物船に巨大“たこ”搭載 風を味方に船のCO2削減 川崎汽船
実は航空技術の応用です。
自動カイトシステムを5万トン級貨物船に搭載
川崎汽船はと電源開発株式会社は2023年3月23日、電源開発向け石炭運搬船「コロナ・シトラス」(4万9888総トン)に自動カイトシステム「kite(シーウィング)」の搭載を決定したと発表しました。
シーウィングを搭載したコロナ・シトラスのイメージ(画像:川崎汽船)。
シーウィングは船舶の推進力補助装置として搭載されるもので、1000平方メートルの大型カイト(たこ)が自動展開し、風の力で船舶を牽引。これによりコロナ・シトラスでは20%以上のCO2(二酸化炭素)排出量削減効果を見込んでいるそうです。
この装置は、航空大手エアバス社から分社したエアシーズ社と川崎汽船が共同で開発。航空のノウハウと海事のテクノロジーを組み合わせたものだといいます。建造中の21万トン級大型貨物船などへの搭載も決定しています。川崎汽船はこのほか、最適運航システムや代替燃料への転換といった取り組みを通じ、「2050年GHG(温室効果ガス)排出ゼロ」達成を目指すとしています。