「ずっと家にいる…」地元住民明かす「スシローペロペロ少年」の“その後”
社会問題となった回転寿司チェーン「スシロー」内での「ペロペロ動画」事件からまもなく2カ月が経とうとしている。
少年がスシロー店内のボックス席で、金髪の少年が醤油のボトルや未使用の湯呑みを舐め回して元の位置に戻しただけでなく、回転レーン上の寿司に自身の唾液を擦りつける様子を収めた動画が1月下旬からネット上に出回り、瞬く間に拡散。
回転寿司の衛生面への信頼を揺るがすこの動画によって、スシローは運営方法の変更を余儀なくされただけでなく、スシローを展開する「フード&ライフカンパニーズ」の株価は一時170億円近く暴落するなど大打撃を受けた。
当然、泣き寝入りするはずもなく、スシローは警察に被害届を提出し、少年に対して刑事と民事の両面で厳正に対処する方針を発表。さらに少年はネット上で名前や高校名などを晒され、一部では高校を自主退学したという報道も。
事件の“その後”を取材すべく、少年が暮らす岐阜県内の地元を訪ねた。
事件前までは、通学するのに最寄りの交通機関まで両親に送り迎えしてもらっていたという少年。事件後の近況についてある住人はこう明かす。
「お父さんが、心配してか、仕事の現場に息子さんをつれていったこともあったそうですが、基本的にはずっと家にいるのではないでしょうか。少なくとも一人では外出はしないと思います。あの件以降、まったく姿を見かけることがなくなりました」
別の住人は母親について明かす。
「お母さんも買い物に行くのは、日が暮れて辺り真っ暗になってから、店が閉まる直前に買い物にでかけてられます。あの事件以降、少年もその家族も、時計の針が止まったままのようになってます」
そばで少年をサポートする母親の心労は相当なもののようだ。
「お母さんはものすごくきれいな人だったんですが、それがこのひと月ほどで、げっそり痩せてしまって……。顔色も悪いし、やつれて別人のようになってしまって。もう憔悴してきってるのよ」
現在は人目を避けて生活する少年の家族だが、事件前は近所でも評判の一家だったようだ。
ある住人は言う。
「すごく近所の人のことを手伝ったりしてくれるいい家族ですよ。畑仕事一つとっても、私がこの野菜植えたいんだけどというと、お母さんが『手伝いますよ!』と言ってくれて、家族総出で手伝ってくれたりするお家なんです。一度すごく雑草がおいしげって藪みたいになっているところを草刈りして更地にするのを家族で手伝ってくれたこともありました。やさしくて、親切な家族なんです」
当の少年にはこんな一面も。
「すごく純粋な子ですよ。親に歯向かって喧嘩するような様子や声もきいたことがない。
あの事件の前はしょっちゅう友だちと一緒に自転車にのってあそびにいってる様子をみかけてました。私が畑で大根ぬくのにくろうしてたら『おばちゃん、手伝うよ』なんていって、畑仕事をてつだってくれたりしてくれました。
少年も両親に似て、親切でおもいやりのある子なんですよ。髪の毛もずっと黒のまま、染めたりしてなかった。学校のない冬やすみの間だけ染めただけで、普通は黒い髪のまじめな子でなんです。それがなんであんなことをしてしまったのか……」
地元では、評判の好青年だった少年。周囲のサポートも受けながら、更生の道に向けて動き出してほしい。