KDDIは、メタバース、ライブ配信、バーチャルショッピングなどを提供する新サービス「αU(アルファユー)」を発表した。

メタバースでエンタメ体験や友人との会話を楽しめる「αU metaverse」を軸に、360度自由視点の高精細な音楽ライブを楽しめる「αU live」、デジタルアート作品(NFT)の購入ができる「αU market」、暗号資産を管理できる「αU wallet」、実店舗と連動したバーチャル店舗でショッピングができる「αU place」の5つの領域で展開。今後も「αU」を冠としてWeb3サービスを拡張していくという。

3月8日から12日まで、αUの各サービスが無料体験できる「αU spring week 2023」を東京都渋谷区で開催。各サービスを通じて、BE:FIRSTや水曜日のカンパネラの音楽ライブ、吉本芸人のお笑いライブ、Z世代から注目されているイラストレーターのNFT販売、アパレルブランド「Lui’s」のバーチャル店舗体験などが予定されている。

KDDIの郄橋誠社長は、友人同士で位置情報を共有したり、常時通話でリモート同棲を楽しんだりしているデジタルネイティブ世代の生活スタイルを引き合いに、「リアルの世界とバーチャルの世界の線引きはもうないのかもしれない」と、αUのコンセプトである「もう、ひとつの世界。」の背景を説明した。

「αU metaverse」

バーチャル空間に再現された渋谷や大阪の街を舞台に、アーティストによる音楽ライブや、利用者同士が集まってリアルタイムの会話を楽しめるメタバースアプリ。

同じコミュニティの相手とアバターを介した近い距離間で会話を楽しめるだけでなく、例えば、ライブ後にアーティストと直接コミュニケーションができるメタバースならではのイベントの開催も想定されているという。

「αU live」(2023年夏頃提供予定)

360度・自由視点映像で高精細な映像を楽しめる、ウェブブラウザベースのライブ体験サービス。アーティストと会場をバーチャル空間に再現し、視聴者は好きな角度と距離でリアルのライブに近い体験ができる。

今後はYouTube におけるYouTuberのように、「αU live発の新しいスターを輩出していきたい」としている。

「αU market」

デジタルアート作品(NFT)などが購入できる電子マーケットプレイス。有名ファッションデザイナーや著名なNFTアーティストによる作品がαU market限定で登場する。

クレジットカード決済やauかんたん決済対応で、初めての利用者でも簡単にNFTの購入が可能。他のマーケットプレイスとも互換性があるNFTネットワーク「Polygonブロックチェーン」に対応しており、購入した作品を他人に販売することもできる。

「αU wallet」

αU marketで購入したNFT や、売買時に使用する通貨である暗号資産の管理ができる暗号資産ウォレットアプリ。

「Polygonブロックチェーン」対応のマーケットプレイスで購入したNFTも管理できるほか、売買する際に使用する通貨である暗号資産「Polygon(MATIC)」の送金・入金ができる。

「αU place」(2023年夏頃提供予定)

現実の街で行うようなショッピング体験ができるECアプリ。リアル空間の街並み・店舗・アイテムをバーチャル空間上に再現し、利用者は現実の街で行うショッピングと同様に、バーチャル空間内で街を散策したり店舗を見つけて入店したりすることができる。

リアル店舗でスマホをかざすとARでアイテム情報を表示するなど、リアルとバーチャルの連動機能も提供していくという。