「そんな依頼も出来るの?」車で困った時の最後の砦《JAF》への要請内容が凄い
JAFの出動理由「その他」ってどんな内容?
JAFや自動車保険に付帯されたロードサービスは、万が一の困りごとを抱えた際に、ドライバーの強い味方となってくれます。
バッテリーあがりやキーとじ込み、タイヤのパンクや脱輪などの出動理由が、全体の6割以上を占め、これらのトラブルがロードサービス利用のよくあるパターンです。
以下、事故や燃料切れ、エンジンオイルの補充などが数%ありますが、この数パーセントにも満たない「その他」の出動要請が、なんと全体の16.61%を占めています。
その他の出動要請が具体的にどのようなものだったのでしょうか。ロードサービスの意外な出動理由を紹介していきます。
「エンジンルームに猫が」さらに意外な動物も!
JAFの隊員さんや、ロードサービス専門業者の方に伺うと、一般的なサービス要請以外で比較的多いのが、動物絡みのトラブルのようです。
よくあるのは、「エンジンルーム内に動物が入り込んでいる」という相談。最も多いのは「猫」でした。
寒い冬の時期になると、暖かいエンジンルームの中で暖をとる猫が急増します。対策として「猫バンバン(出発前にボンネットを叩き、猫を追い出す動作)」が推奨されるほど、猫の侵入は多く、「エンジンルームの隙間に挟まって出られなくなった猫を助けてほしい」という救援要請もあったということでした。
その他にも、蛇がエンジンルームの中に入っている、狸が車と地面の隙間に入り込み動けなくなったなど、動物を救助する仕事があるという話は、複数のロードサービス担当者から伺うことが出来ました。
また、小さな動物と衝突し、事故とも言いづらいから助けてほしいという声も寄せられるということです。
シカやイノシシなどと衝突し、ボディが大きく凹んでしまい走行不能になっている車はしばしば見かけることがあります。こうした場合の救援要請はもちろんですが、小鳥とぶつかってしまい亡骸がボディに挟まっている、鳥と衝突してガラスが割れてしまったというように、四足歩行の動物だけでなく、鳥が関係する相談も多いのだとか。
車を怖がらずに、近づいてくる動物も数多くいます。運転する際には細心の注意を払うこと、そして出発前の猫バンバンなど、出来得る対策を取り、動物とのトラブルを避けられるようにしましょう。
「大切なアレを隙間に…」落とし物の救助要請
車内での落とし物捜索も、ロードサービスでは要請の多い事柄のようです。
シートの隙間にカードを落としてしまった、指輪を落としたがどこに行ったか分からないなど、車の走行とは一見すると関係が無いようにも見える救助要請にも対応してくれるのがロードサービスです。
筆者も結婚指輪を車内に落としたことがあります。隙間をぬって落ちていった先は、フロアカーペットの裏側。シートを外し、カーペットをめくりあげて大捜索した結果見つかったのですが、とても素人の手に負える捜索ではありませんでした。
こうした困りごとにも真摯に対応してくれるJAFのスタッフさんには、頭が下がります。
「サイドブレーキが硬すぎて解除できない」など、様々な救援要請が
家族で1台の車を使用している際に多いのが、ハンドルロックの解除方法が分からない、サイドブレーキ(パーキングx)が硬すぎて解除できないという相談です。
特にサイドブレーキに関する相談は、結構多いのだとか。男性の力で思いっきり引き上げられた(踏み込まれた)サイドブレーキ(パーキングブレーキ)を、女性が解除できずにロードサービスに連絡するというケースは、定期的に発生していると回答がありました。
必要以上に力を入れてレバーなどを操作するのは、車を痛めることにもつながりますので、適切な力で操作するように心がけましょう。
また、車のカギを失くしてしまったから探してほしい、側溝にカギを落としてしまったから助けてほしいという要請も年に数回受けているようです。
こういった様々な案件に対応してくれる懐の広さは、自動車保険付帯のロードサービスよりも、JAFの方が大きい印象を受けました。困った時の最後の砦として、JAFを頼るなら、会員になっておくことを考えても良いでしょう。