デジタル技術と日本美術を融合させた東京国立博物館の展覧会「未来の博物館」

2022年10月18日 10時15分

2022年10月18日（火）から12月11日（日）まで、東京国立博物館（トーハク）にて「未来の博物館」の開催が予定されている。東京国立博物館の創立150年を記念した特別企画。同博物館の所蔵品をもとに制作したデジタルコンテンツや複製などで構成され、体験型の展覧会として開催される。本展では、デジタル技術と日本美術を融合させて「未来へとつながる鑑賞体験」が提供されている。第1会場の本館特別5室では「時空をこえる8K」、第2会場の本館特別3室では「四季をめぐる高精細複製屏風」、第3会場の東洋館エントランスでは「夢をかなえる8K」を展開。観覧には、総合文化展観覧料もしくは開催中の特別展観覧料（観覧当日に限る）が必要となる。「時空をこえる8K」は、NHKが主催。法隆寺・夢殿の空間や、国宝「洛中洛外図屏風（舟木本）」に描かれた400年前の京の都の賑わいを、大画面に映し出された映像を通して「その場にいるように」味わえる。「四季をめぐる高精細複製屏風」は、キヤノン株式会社の協賛のもとで開催。高精細複製品へのプロジェクションマッピングによって、「花下遊楽図屏風」「納涼図屏風」「観楓図屏風」「松林図屏風」という4つの国宝の屏風の中を歩き、描かれた四季の風景を感じる鑑賞体験ができる。「夢をかなえる8K」は、シャープ株式会社の協賛のもとで開催。「鎌倉時代を代表する仏像の細部の表現を、光を照らしてじっくりと調査できたら」「名だたる茶人が手にした名碗『大井戸茶碗有楽井戸』を手に取って、さまざまな角度から眺めることができたら」といった通常の展示室では不可能な鑑賞体験が、8Kの高精細画像を用いたオリジナルのアプリケーションと操作デバイスで実現できる。「未来の博物館」で取り上げる日本美術作品のほとんどは、同時期に開催されている特別展「国宝東京国立博物館のすべて」（平成館）や総合文化展に展示。「未来の博物館」を見た後に、「本物」の日本美術をじっくり鑑賞する楽しみ方もできる。なお、「未来の博物館」の会場内は、一部を除いてフラッシュなしであれば写真/動画撮影もOK。※開催の状況について、最新の情報は公式Webサイトにて要確認