50代、趣味をもつことが人生の彩りに。あえて「働きすぎ」を抑えている理由
50代になっても、元気だからバリバリと働いています! という人は多いはず。ただ「働くこともいいけど、自分の時間も大切です」と語ってくれたのは、50代ブロガーの中道あんさんです。自分のためにつくった時間を趣味に費やしたほうがいい理由について、教えてくれました。
ワークライフバランスを意識して、趣味の時間で豊かさを
現在59歳の私ですが、自分でもよく働くと思います。フリーランスというのは自分自身で就業規則をつくらないと延々と仕事してしまい、時間のほとんどを仕事に費やしてしまいがちです。そういうわけで、自分でルールを設けて強制的に時間をつくることにしました。
●予定を入れない日を前もって設定する
まず、毎月2回、スケジュールのリマインド日にしています。半月の中の休日を設定し、予定をつめ込まないようにします。ついつい手帳に空欄があると仕事の予定を入れ込みがちなので、休むと決めた日はピンク色の蛍光ペンで月間カレンダーのマス目を囲むようにして意識づけしています。
そのなかでも空白にしたままの日は、「何もしない日」です。仕事の予定は緑色、所用は青のマーカーで囲みます。手帳を開いたときにワークライフバランスが一目でわかり、仕事と休みが均等になるようスケジュール管理しています。
60代を手前にして、やはり体を労わることを気遣っています。働きすぎて体を壊したら元も子もないのですから。月に2回の5分ほどの確認作業はワークライフバランスの要です。
●ずっと続けられる趣味をもつ
毎週木曜、隔週日曜はピラティスのトレーニングの時間。ふとしたきっかけで始めて2年が過ぎました。ここまで続くのであればれっきとした趣味と呼べるでしょう。
趣味をもつことは人生に豊かさをもたらしてくれます。義弟は70歳ですが長年ゴルフを続けています。このような「お金」のかかる趣味には金銭的にも限界があります。義弟は部屋でギターを弾いて歌を唄ったりしているそうで、そういう趣味はお金もかからず楽しそう。
私もそういった趣味がないか探してみたところ、見つけたのがお抹茶です。京都のお寺を拝観したときにいただく和菓子とお抹茶の愉しみは格別。茶道を習うまでではないですが家でお茶を点てられたら楽しいと思い、友人を通じて抹茶の茶碗をつくってもらいました。茶せんは道具屋さんで選んで購入。
YouTube動画で点て方を視聴して自分なりに点ててみたら、思いのほかおいしかったのです。抹茶の茶碗1杯を愉しむ時間。これなら抹茶の購入費用だけなので、シニアになってもずっと続けられる趣味になりそうです。
●なにげない日常のことも趣味になります
私のしているお金のかからない趣味は、
・ご近所の散歩
・アマゾンプライムビデオ鑑賞
・スマホカメラで写真撮影
・観葉植物を育てる
・ポイ活する
という感じです。とくに今すぐできるご近所の散歩は、歩いているだけなのに意外な発見があって楽しいものです。デスクワーカーなので運動不足解消にもなります。ついでに、景色や草花をスマホで撮影するのもいいです。自然と触れ合いは癒しですね。
家の中にも自然を取り入れようと観葉植物を育ててきましたが、この年齢になって大きな植木鉢を自分ひとりじゃ動かすことも大変になってきていると実感。これ以上大きく育てようと思わないことにしました。
●気になったことはやってみる。思わぬご縁につながることも
趣味を探しているけれど、なかなかやりたいことを見つけられないという人は少なくありません。そういう人には、気になったことをとりあえずやってみることです。ピラティスや抹茶を点てることを探しぬいて始めたわけではなく、ちょっとしたきっかけからです。
食いしん坊なので、料理をするのは苦ではありません。でも子どもも手が離れ、食べてくれる人もなくて手の込んだものはつくらなくなりました。
料理のいいところは、はたから見れば面倒な手仕事も集中できて脳内をリフレッシュできます。たとえばキャベツの千切りなどがそれです。まな板を小気味よく包丁が打つ音とサクサクと爽快に刻まれていくキャベツ。集中しながら手を動かすことで雑念が取り払われていきます。しかも完成形がおいしいのでこのうえない充実感があります。
同じようなことが物づくりにも言えるのではないかと思います。そんなときにステンドグラスのデザイナーさんと出会いました。これもご縁ではないかと思い体験教室に行くことにしています。
始めてみて合わなければ、それはそれでいい体験でしょう。もし、ハマりそうなものと出会えたら、それは人生を変えるきっかけの出来事かもしれません。私はブログを毎日休まず続けていたおかげで現在の仕事を始めることができました。趣味は人生に豊かさをもたらしてくれます。