笑顔で調整する尾関彩美悠 プロとして思い出の地に戻ってきた(撮影:佐々木啓)

写真拡大

<日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 事前情報◇6日◇城陽カントリー倶楽部(京都府)◇6555ヤード・パー72>
プロとしての第一歩を踏み出した地で、今度はメジャー大会を迎えるルーキーの尾関彩美悠。「プロテストで回ったコースで、思い入れがある。楽しみという気持ちが強いです」とひさしぶりの“対面”を待ちわびていた。
昨年6月の「日本女子アマ」優勝の実績を引っ提げ、ここで行われたプロテストでトップ合格を果たしたのは昨年11月のこと。まだ1年も経っていないが、「あの時と2ホールほど違ったり、ティグラウンドなど変わっているところをちゃんと見て回りたいです」というだけに入念な準備を進めていく。「ティグラウンドは遠くなって、セカンドで持つクラブも長くなっています。城陽はグリーンが硬い。そこが難しいかなと思います」。メジャー仕様になり難易度も増すなか、武器とするショット力が大いに試されそうだ。
またこの京都のコースといえば、アップダウンが激しいことでも知られる。しかし、そのコンディションは「結構好き」と意に介さない。ツアーを経験してこの舞台に戻ると、「グリーン周りのアプローチが、前は3つぐらいのバリエーションでしたけど、いまはいろいろな球が打てる。どんなライでもパーを拾えるようになりました」という成長も感じとれた。あとは夏場を過ぎ、疲労も見えてくる体力面に気をつけて4日間を戦っていく。
昨年末のQTを58位で終え、今季序盤はレギュラーツアーと下部のステップ・アップ・ツアーを行き来する生活を送った。たくましさも増し、ここまでレギュラーでトップ10に3度入る活躍ぶり。7月に行われた第1回リランキングは28位で突破し、夏場の出場権をガッチリとつかみとった。メルセデスランキングはまだ66位だが、50位以内で手にする来季シード権までもう少し。メジャーでの活躍は一気に“圏内浮上”も可能にするだけに、大事な戦いになる。
「上位で終われたらいいかなと思います(笑)。優勝争いでいい位置にいれば、もちろん優勝を狙っていきたいです」。プロ生活で培ってきた自信が、こんな言葉に変わる。おっとりとした口調で、「おばあちゃんが前髪がある方が好きと言ってくれて。汗をかくと荒れちゃって恥ずかしいんですけどね」とあどけなさを残す19歳は、「(メジャーということは)何も考えていないかもしれないです(笑)。いつもの試合の4日間大会という感じです」と、のんびりと思い出の地を攻略していく。
<ゴルフ情報ALBA.Net>