『2-BALL TEN TOUR LINED』で復調気配の木下稜介 改めて今後の目標も語った(撮影:鈴木祥)

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<フジサンケイクラシック 2日目◇2日◇富士桜カントリー倶楽部(山梨県)◇7541ヤード・パー71>
一時はトータル6アンダーまで伸ばした木下稜介だったが、最終9番ホールでティショットを右に曲げてOBを打ち、ダブルボギー。トータル4アンダーにスコアを落としたものの、昼前に振りはじめた雨の影響で上位のスコアが伸び悩み、暫定5位タイの好位置で週末を迎える。
今季、国内男子ツアーでは予選落ちがなく賞金ランキング20位につけている木下。昨季は2勝を挙げて賞金ランキング3位に躍進したことを考えると少々もの足りない成績に見えるが、実はパッティングに苦しんでいた。
「クラブを替えるほうではなかったんですけど、あまりに距離感がひどくてタッチが合わなかったので、思い切って替えました」と10年使ってきたブレード型から、初めてデカマレットにチェンジ。4週前の「日本プロゴルフ選手権」から『2-BALL TEN TOUR LINED』を使っている。
パッティングが不調に陥ったのは、「LIVゴルフ」第2戦のポートランド大会。「あそこでパッティングがおかしくなった。1ラウンドで3パットが3回出る状態が続いていて、フィーリングもあまりよくなくて…」。
そこで目をつけたのが、木下自身も出場したLIVゴルフ第3戦で勝ったヘンリック・ステンソン(スウェーデン)のパターだった。「ステンソンのパターを使いたい」とオデッセイのツアー担当に要望。「ピンタイプで球をつかまえきれずに、特にスライスラインに乗らないミスが多かった。マレットタイプに替えてから、つかまる感じが出て、フィーリングも少し良くなってきている」と話す。ティショットがOBとなった最終9番ホールでは、6メートルのダブルボギーパットを沈めている。
今週、日本ゴルフツアー機構(JGTO)では、LIVゴルフに出場した選手は、ZOZOとPGAツアーが主催する10月の「ZOZOチャンピオンシップ」に出場できないという通知を出したばかり。木下もこの“処分”の対象となるが、「PGAが決めたことなので、それは受け入れるしかないと思います」と話した。
かねて米PGAツアー挑戦を明言している木下。昨年は賞金王争いを優先して、米下部のコーンフェリー・ツアーのQT出場は見送ったが、「最終的な目標はPGAツアーと言い続けてきて、いまも変わってないです。LIVに出てしまうと自分の夢を追いかけられなくなるので、LIVのほうからは手を引いて、アメリカのほうに気合いを入れ直してトライしたい」。9月以降はLIVに出場せず、世界最高峰のツアーを目指す。
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