数年前に手放した「ホットクック」最新型を購入。こんなに進化していたとは…
ほったらかし調理家電の代名詞といえば、ご存じシャープの「ヘルシオ ホットクック」。食材と調味料を入れて待つだけで料理ができる、共働き&子育て家庭の強い味方です。でも調理家電はなかなかの価格だし、本当に使いこなせる? おいしくできるの? そんな不安もあるはず。そこで今回は、コンパクト設計で新登場したホットクック「KN-HW16G」をライターが自腹購入。サイズ、使い勝手、そして肝心のお味までを徹底レポートします。
最新のホットクックの使い心地。共働き&育児世代のさらなる味方に
じつは、数年前にも旧モデルのホットクックを購入していた筆者。当初はたくさん使うぞ! と意気込んでいましたが、大きすぎて場所を取るため数回利用しただけで譲ってしまいました。
そんな経験から調理家電の購入を控えていたわが家に、ふたたびヘルシオ需要が訪れたのは息子が生まれた昨年のこと。子育てに追われるなかでウーバーイーツやテイクアウトが続くようになり、2021年の食費は2020年比の約3倍にまで増えてしまいました。この家計のピンチをどうにかすべく、選んだのがほったらかし調理を頼めるホットクックでした。
●選んだのは都内2DKマンションでもジャマにならない1.6Lサイズ
現在、ホットクックには1.0L、1.6L、2.4Lの3サイズ(全11機種)がラインナップされています。前回の反省をいかし、今回は2〜4人用の新型「KN-HW16G」を購入。
以前使用していた2.4Lモデル(幅395×奥行305×高さ249mm)と比較すると、横幅がかなり小さくなった印象です。幅330×奥行282×高さ240mmなので、都内の狭小2DKマンションのキッチンに置いてもそこまでの圧迫感はありませんでした。
●まずはパスタに挑戦!ビギナーならではの失敗で、麺の食感が…
届いた日の夜、さっそくホットクックを使ってみることに。本体には大きめのフルドット液晶が搭載されており、直感的に操作できます。分かりやすい音声案内機能も備わっていますが、初期設定ではボリュームがやや大きめ。 時間帯や状況に応じて、ボリュームを下げるorミュートにして使った方がよさそうです。
記念すべき一品目に選んだのは、YouTubeで何度も予習していた“乾麺”をそのまま入れるお手軽パスタ。公式レシピには麺を半分に折ってとありましたが、長さがバラバラになるので最初から短めのタイプを買っておいた方がいいですね。
カットした野菜とツナ缶、麺(スパゲティ)、そして調味料を入れたら<No.322 これうま! ワンポットツナパスタ>の番号を押してスイッチオン! ここで忘れてはいけないのが、ほったらかし調理のカナメ「まぜ技ユニット」です。こちらをセットしておくと、最適な加熱タイミングでアームが伸び、かき混ぜてくれます。
・パスタが完成!
洗濯物を畳んだり、子どもと遊んだりしながら待つこと約20分。フタを開けるとパスタが完成していました。
「少し麺が太い気がする」なんて思いつつ、いざ実食! まぜ技ユニットのおかげで味ムラもなく、野菜にもしっかり火が通っていました。ただ見た目のとおり、麺がやわらかくて食感はイマイチ…。調べたところ、野菜の量が多すぎると水分が出て麺がべチャッとしてしまうのだとか。ちょうどいい塩梅を掴むまでは、欲張りすぎずレシピ通りの分量でつくる方がいいかもしれません。
・洗い物が少なくてラクちん!
ホットクックでのパスタ調理のメリットは、洗い物が少なくなること。2〜3人前のパスタとなると、大きめの鍋とフライパンが必要になりますが、ホットクックの内釜だけで完結するのでかなりお手軽でした。
●自分でつくるよりおいしい!ホットクックは煮込み名人
次は、煮込み料理にトライ! 冷蔵庫に眠っていた冷凍の手羽元とタマネギ、シメジ、調味料を入れて<No.212 鶏の甘辛煮>でセットします。
もちろんまぜ技ユニットも忘れずに。タイマーが鳴ってからキッチンに戻ると、すでにいい香りが立ち込めています。
これは期待できる! と、ウキウキしながらオープン。一口味見してみたところ、おいししいのですがほんの少し薄い様子。追加で醤油を2周かけてプラス3分加熱してみると、ちょうどいいお味になりました。
・実食!
レンチンナムルとキムチ、そしてごはんで簡単なランチの完成です。驚いたのは、お肉のホロホロさ。やわらかくジューシーで、鶏肉特有の繊維っぽさもありません。野菜の甘さも引き立っていて、大満足の仕上がり。箸で軽く押すだけでお肉が骨からキレイに外れるのも嬉しいポイントでした。
●2段調理は共働き家庭の強い味方!あっという間に献立が完成
仕事が忙しく、夕飯づくりが22時を超えてしまった夜。付属の蒸しトレイを使った「上下2段調理」にトライしてみました。下段:アクアパッツァ+上段:ポテトサラダ、下段:豚汁+上段:蒸し野菜など、さまざまな使い方があるようですが、今回は下段:ごはん+上段:鶏と野菜のスパイス蒸しに決定!
下段に洗ったお米にトウモロコシ(外した実と芯)、分量通りの水、しょうゆを入れます。蒸しトレイにはアルミホイルを敷き、鶏肉と野菜をのせてシーズニングスパイスを振りかけてセットしました。<炊飯(2合)&おかず>を選んで、あとは待つだけです。
鶏肉はしっかり中まで加熱されており、甘辛煮と同じくホロホロやわらか。ズッキーニもやや厚めに切っていましたが、ちょうどいい火の通りでした。蒸しトレイでの調理は、油を使わずにヘルシーにつくれるのがいいですね。
・炊飯機能が超優秀!
そして、もっとも驚いたのが炊飯機能の優秀さ! お米はツヤツヤもちもちで、硬さや粘りもバッチリ。奮発して購入したハイエンドモデルの炊飯器にも引けを取らない炊き上がりでした。
唯一気になる点といえば、ホットクックの内釜では米とぎができないためザルを使わなければならないこと。とはいえ、別のことをしている間に二品完成することを思えば、ザルを洗うことくらい苦になりません。
●おおむね満足の新作!慣れたらもっと便利になりそう
今回、数年ぶりにわが家にカムバックしたホットクック。トータル評価としては、おおむね満足でした。ほったらかし調理とは思えないほど美味しいので、購入してからほぼ毎日使っています。煮込みハンバーグやカレー、豚の角煮など、やはり“煮込む系”の料理がバツグンですね。
個人的に少しマイナスになった点は、(1)パーツのヌメヌメ(油汚れ)が取りづらいこと、(2)調理までに時間がかかること。慣れないうちは、レシピを探して→レシピ通りに食材を切って→調味料を正確に計って→該当するメニューを選んで…と、少し頭を使います。操作自体は簡単なので、ルーティン化してサクサク操作できるようになればより便利に使えそうです。
無線LAN接続すると、専用レシピサービス「COCORO KITCHEN」に掲載されているメニューをホットクックに送信すること可能。あとは材料を入れてスイッチを押すだけなので、さらにお手軽になります。
定番おかずや酒の肴、ときにはスイーツまで幅広いメニューを簡単につくれるホットクック。一台あるだけで、帰りが遅くなった夜やちょっと疲れた日にも“簡単につくろう(セットしよう)か”と思えるようになりました。正直なところ価格は高めですが、共働き世帯や子育て世帯の毎日を豊かにしてくれる“価値アリ”な「時産家電」だと思います。