ランドリールーム兼脱衣所という間取り。洗濯の時間にしばられない暮らし
洗濯は、洗濯機を回す、干す、たたむといった作業を別々の場所で行うことが多い家事です。でもランドリールームをつくれば、作業が1つのスペースで完結できます。家づくりを機に、約3畳の脱衣所兼用ランドリールームを採用した日刊住まいライター。洗濯関連の家事が時短になり、ストレス軽減を実感しています。こだわったポイントや、導入した設備をレポート。
浴室の隣に設置した脱衣所兼用のランドリールーム
筆者の家には、脱衣所と兼用のランドリールームがあります。浴室の隣にあるので、お風呂に入るときに脱いだものを、そのまま洗濯カゴへ。ですから脱衣所と兼用できるのは、大人にも子どもにも便利です。
脱衣所と兼ランドリールーム広さは約3畳。大人2人、子ども4人の6人家族のわが家では、一度に3人入ったときにやや狭く感じるくらいのスペースです。洗濯家事をするには、広すぎず狭すぎずちょうどいい感じ。
ランドリールーム内に置いてあるものは、洗濯機、ガス乾燥機、物干し、カウンター、収納スペース、ゴミ箱、洗濯カゴです。
カウンターの高さは、下に収納ボックスを置くこととアイロンをかけるのに適した高さの80cmに指定しました。物干しの上に棚をつくって収納スペースを確保したため、洗剤類のストックはそこに置いてあります。ガス乾燥機があるわが家は、物干しは2mのもの1本で十分でしたが、必要ならもう1本設置できます。
ランドリールームで洗濯の時間にしばられない暮らし
ランドリールームをつくったことで、洗濯にまつわる家事が本当にラクになった筆者。そんなランドリールームのメリットを紹介します。
●メリット1:天気や時間を気にせず洗濯ができる
ランドリールームがあれば、いつでも室内で洗濯物が干せるので、天気や時間帯を気にする必要はありません。朝バタバタして洗濯ができなかった日でも、夜に洗濯物を干しておけるため洗濯をするのに時間をしばられることもなくなりました。
●メリット2:一連の作業を1つのスペースでできる
ランドリールームのいちばんのメリットは、洗濯関連の作業が一か所でできるようになったこと。洗濯機を回し終えたら、その場で干し、乾いたらカウンターでたためば終了です。
わが家はランドリールーム内に、下着やパジャマなどお風呂後に着用するものを収納してあるため、下着類はその場で収納までできます。洋服やキッチンで使うリネンなどをそれぞれの場所へ片づけたら終了です。
●メリット3:外に干さないので人の目が気にならない
洗濯物はプライベートなもの。洗濯物を見ると、何人くらい住んでいるとか、どんな年代の人が住んでいるなどがわかってしまいます。
ランドリールームで洗濯物を干せれば、プライバシーを守ることにもつながります。また、リビングなどに洗濯スペースを確保した場合は急な来客時に困りますが、ランドリールームなら安心です。
●メリット4:花粉から洗濯物を守れる
花粉の季節は意外と長く、わが家は3月末から6月上旬くらいまで、家族のだれかが花粉の被害を受けています。室内で干せば、そんな花粉の被害に遭うこともなく、快適に過ごせます。
ランドリールームのデメリットがあるとすれば、カウンターの上に畳んだ洗濯物がたまってしまったり、余計なものが煩雑に置かれてしまったりすること。そのほか、風通しがやや悪い点です。
窓はもちろん設置していますが、積極的にほかの部屋の窓をあけて風の通り道を確保しないといけないことは少し手間に感じました。
メリットが多いランドリールーム。ただ妥協したことも…
おおむね満足しているランドリールームですが、以下のように、設置する際に妥協した点もありました。
・キッチンとランドリールームの距離
・ファミリークローゼット
・予洗いするスペース(スロップシンク)
妥協した理由は、間取りにあります。キッチンの位置をランドリールーム側に寄せると、家事動線はよくなるものの、ダイニングが暗くなってしまう可能性があったため断念しました。
ファミリークローゼットも間取り的に難しく、取り入れられませんでした。スロップシンク(予洗いスペース)の設置は最後まで悩みました。でも、予洗いは毎日あるものではないし、隣の部屋の洗面台で代用できるので、採用をあきめました。
もし妥協しなかったら、もっと便利だったかもしれませんが、実際にランドリールームのある家に暮らして、今のところ後悔しているポイントはありません。洗濯物を外に干しに行ったり取り込んだりする作業が面倒で、家事のなかでも洗濯は苦手でしたが、今は本当にラクになりました。
ランドリールームをつくろうと思うと、コストやスペースの確保が問題に。しかし、スペースに関しては、脱衣所と兼用することで、ハードルが下がります。
洗濯は負担の大きい作業なので、家事の時短のためにも、ランドリールームをつくることを考えてみるといいと思います。