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親元を離れて自活するようになると、実家では当たり前のように口にしたり触れたりしていたものが意外に高価なことに気がつき、驚いた経験のあるママはいるでしょうか。ママスタコミュニティに、あるママからこんな投稿が寄せられていました。

『自立してわかった、実家に当たり前のようにあったけれど地味に高いものはなに? 私は、ウインナーソーセージと筋子』


投稿者さんは、親元で暮らしていた頃はよくウインナーソーセージや筋子を食べていたようですね。しかし親元を離れて自分で購入するようになって、初めてウインナーソーセージや筋子は値が張るものだと知ったようです。投稿者と同様の経験をしたママは多いようで、ママスタコミュニティで賑わっていました。他のママたちはどんなものが地味に高価なことに驚いたのでしょうか。ママたちの声を紹介します。

寄せられた声でダントツに多かったのが果物

『果物。本当にいろいろな種類があって、毎朝ドッサリと出されていたから、もっと安いものなんだと思い込んでいた』


『旬の果物。当たり前のように食後に食べていたけれど果物って地味に高いよね』


『毎食フルーツがデザートに出てきた。スーパーで買ったものもあれば農家からの取り寄せもあって、産直はほんと美味しかった。果物ってスーパーでも普通に高いよね。うちは毎食は出せない』


『みかん。常にいっぱいあるからタダ同然に思っていた』


『わかるー。葡萄やイチゴ、さくらんぼ、普通に食べていたけれど、結婚してからはなかなか買えない』


寄せられた声で一番反響があったのが、果物でした。親元にいるときは、当たり前のように食後のデザートとして果物を食べていた方もいるようですが、自活してみて初めて、果物は値が張ることに気がついたようです。もしかしたら「デザートといえば果物」と考え、食卓に出す家庭も多かったのかもしれません。ただ令和元年の農林水産省の資料にあるアンケート調査では、消費者が毎日果物を食べない理由として、「価格の高さ」が挙げられていました。ここ数年では家計を考えて、果物の消費を控えている家庭もあるかもしれませんね。

参考:農林水産省|果樹農業に関する現状と課題について

海苔、米、梅干し、海産物、牛肉も地味に高い

『缶に入ってる海苔』


『海苔、素麺、生ハム、美味しい梅干し』


『カニ、ウニ、いくらなどの海産物。ハモとかキンキも食卓に頻繁に出ていたし普通だと思っていた』


『海苔、ワカメ、梅干し、お米、日本茶』


果物の次に多かったのは海苔でした。「缶に入った高級海苔は高くて驚いた」といったママの声も複数寄せられていました。実際市場には1万円超えの高級海苔が出回っているのを見たことがありますが、高級海苔は普段使いではなく贈答品でしょう。「実家に当たり前のようにあった」と答えたママは、お中元やお歳暮でいただいたのかもしれませんね。

また海産物や梅干し、牛肉などを挙げてくれたママもいました。すべて古き良き日本の食卓にのぼる食材ばかりですね。

嫁入り道具の定番だった桐ダンスの価格に驚いたママもいる

『桐のタンス。ひいおばあちゃんの時代からある。中身はしょうもない衣類しか入ってないけど、お値段を聞いて驚いた』


『嫁入り道具のタンスのセット。私は持っていかなかったし今はいらないけどね』


『桐のタンス。漆塗りで黒い金具がついている』


また桐ダンスを挙げてくれたママもいました。着物文化があった頃の名残でしょうか。桐ダンスが実家にあった家庭も多いようです。装いは着物から洋服に代わり、長い歳月が経ちました。安価なタンスも出回っているので、実家にある桐ダンスの値段を聞いて驚いたママもいるようです。そう考えると、今は親世代よりも安い商品がたくさん出回っているのかもしれません。

親世代との価値の違いが明るみに

『親世代って今の人より値段より質重視だからいいもの当たり前に持っている率が高いんだよね。きっと。うちの実家もそうだわ』


また親世代の消費のスタンスの違いを分析するママの声もありました。たしかに親世代とママ世代では消費のあり方は変わっているのかもしれません。その背景には、ライフスタイルの変化や、大量生産によってコスパの良い物を買える環境の変化もあるでしょう。たとえば手紙のやりとりが盛んだった昔は高価な万年筆を購入する人が多かったかもしれませんが、メールやSNSでのやりとりが当たり前の今は「万年筆は高い」と感じるかもしれません。

一方、ママ世代がおばあちゃんになった未来は、子どもたちはどんなことに驚くのでしょうか。もしかしたらガソリン車の価格の高さに驚くかもしれませんし、スマホ代にびっくりするかもしれません。親世代と自分たちとを比べ、さらに子どもが大人になった未来に思いを巡らせてみると、これから生活がどう変わっていくのかの未来予想図が見えてきそうですね。

文・安藤永遠 編集・山内ウェンディ