空気の汚れ、アレルギー、あるいは家事の効率化…。そんな理由から「洗濯物は外に干さない」前提で新築計画を進めるケースも増えています。ハウスメーカーで家を建てた日刊住まいライターもそのひとり。衣類乾燥機の導入のおかげで、家事効率が劇的に上がりました。使い勝手と、導入により可能となる家づくりのコスト削減について語ります。

時短家事のため、新築計画からに導入を決めた衣類乾燥機

3人の子ども(8歳、6歳、4歳)がいて、洗濯家事の負担が大きいわが家。筆者は新築計画の際、洗濯時間の短縮や動線を重視しました。計画当初は、洗濯物を干す場所についても、同じ階で家事が完結するようにと希望。

しかし結果的に、かかる手間の少なさや乾燥時間の短さなどから、ガス衣類乾燥機(リンナイ「乾太くん」)を導入することになりました。実際に1年半使用し、多くのメリットを感じています。

 

時間や天気に悩まない。作業の手間も減るのがメリット

衣類乾燥機を実際に使って感じるメリットは、たくさんあります。

まずは、洗濯時間が大幅に短縮されたこと。洗濯物を干す、取り込むという手間と時間は不要に。その分、3人の子どもたちと遊んだり、勉強をみてあげたりなどといった時間が増えました。

そもそも衣類乾燥機を利用すれば、乾燥時間が短縮され、昼夜関係なく洗濯ができます。夕方に筆者が帰宅してから、子どもたちを入浴させ、寝る前までに、その日に出た洗濯物をすべて洗いから乾燥まで完了できるのは大助かりです。

また、仮に旅行から夜帰宅しても、数日分の洗濯物をその日のうちに片づけてしまえるため、翌日以降の服のやりくりに響きません。

 

子どもが靴を洗濯に出し忘れてしまっても大丈夫。数十分で乾燥できます。

さらに、季節や天気を気にしなくてよいのも大きなメリット。花粉症持ちが複数人いる筆者の家族。以前の住まいでは、花粉症シーズンには洗濯物を外に干せませんでした。加えて、梅雨時期など雨が続くときにも、なかなか洗濯物が乾かずに苦労することも。今では、衣類乾燥機の導入のおかげで、一切気にすることなく生活できています。

デメリットも。衣類乾燥機は衣類にダメージが大きい

満足度の高い衣類乾燥機ですが、デメリットもあります。

まずは、コスト面。機器を導入する初期コストももちろんですが、電気やガスを使う分、衣類乾燥機運転のたびにコストがかかることになります。

 

さらに、衣類が縮むなどのダメージを受けることも大きなデメリット。

これは、新品の同じサイズの靴下の写真。手前の白地の靴下だけ洗濯し衣類乾燥機にかけたものです。1回使用しただけでこれだけ縮んでしまうのは、驚きです。

靴下だけでなく衣類やタオル類も、同様に縮んでしまうことも。自然乾燥と比べると、強制的に乾燥させるため、こういったダメージは避けられません。筆者は、子どもの洋服などは少し大き目サイズを購入するなどの工夫をしています。

また、素材によっては衣類乾燥機に入れられないものも。

 

筆者は衣類乾燥機にかけられないものは、別室に設置した昇降式の室内物干しに一時的に干しています。来客時のコートかけなどにも併用でき、重宝しています。

また、筆者が使っているガス衣類乾燥機は、洗濯機から乾燥機へ洗濯物の移し替えが必要です。これは、ドラム式洗濯乾燥機にはない手間。これも人によってはデメリットになりうるでしょう。

ただしこれは、1回目の乾燥と2回目の洗濯を同時に行えるという点では、洗濯ものの多い筆者のような家庭ではメリットにもなりえます。

 

衣類乾燥機の導入で、家づくりのコストが減る場合も

これから家を建てるなら、衣類乾燥機を導入することで、逆に削減できるものもあります。

 

ひとつは、洗濯物を外に干す目的でつくるベランダやバルコニー。筆者宅は布団を外に干したかったためあえてベランダを設置していますが、人によっては削減対象になるでしょう。

さらに、「洗濯物を外に干さない」という前提でつくられることの多いランドリールームもそのひとつ。ランドリールームをつくるために、床面積が広がってしまう場合や、ほかの間取りが制約を受ける場合もあるかもしれません。その際には、思いきってランドリールームの設置をやめて、衣類乾燥機を導入するという手も。

衣類乾燥機による多くのメリットによって、新居では劇的に変わった筆者宅の洗濯事情。家族の人数や年齢構成、生活スタイルなどによって適した方法は変わるかもしれません。ぜひ、ひとつの参考にしてみてください。