年齢を重ねるにつれて、不要なものを手放すだけではなく、生活の中のさまざまなことをシンプルにしたいと考えるようになった人も多いのではないでしょうか? そこで今回は、50歳から本格的にミニマムな暮らしをスタートさせたという、カナダ在住のミニマリストでブロガーの筆子さんに、生活全般をシンプルにするコツを教えてもらいました。

50歳を過ぎて生活全般をシンプルにする7つのコツ

シンプルライフと聞くと、ものをたくさん捨てることをイメージする人が多いと思います。けれども、シンプルライフは、本当に大事にしたいものを大切にする暮らしです。ものの管理以外にも、暮らしをシンプルにできるポイントはたくさんあります。

そんなポイントを7つ紹介しますね。

 

●1.健康的な食事をする

人生後半を充実させるためになによりも大事なのは健康です。「おいしいもの」「話題になっているもの」を食べるより、体にいいものを食べることをおすすめします。

新鮮な材料を買ってきて、自分で調理すれば、余計な添加物の摂取を減らせるし、自分好みの味になります。

私は、37才のときに子どもを生んでから、ヘルシーな食事を意識し始めましたが、シンプルライフを追求していくうちに、ますますこの傾向が強くなりました。

家の中に余計なものを置かないように、体の中にもジャンクなものを入れたくないと思ったのです。

 

●2.お金は使うより貯める

子どもが巣立ち、仕事もスケールダウンしたあと、ストレスの元になるものがあるとしたら、それはお金です。老後資金はたくさんあったほうが、安心して暮らせるので、これからは、使うより貯めることを考えたほうがいいでしょう。

私はずっとどんぶり勘定で、お金のことを考えるのが苦手でしたが、50才のとき、ほとんど貯金がない現実に直面し、さすがにまずいと思いました。

その後、自分なりに、お金の問題に向き合うようにし、貯金することを心がけています。

今、全然貯金がない人は、一日も早く、貯めるほうにシフトしてください。

 

●3.悪習慣を手放す

日々の習慣を見直して、今の自分の生活や理想の老後に貢献しない習慣を手放しましょう。

飲酒・喫煙は、もろに健康によくないし、夜更かしや残業のしすぎも、体にさわります。本当にシンプルに暮らしたいなら、化粧もしすぎないほうがいいです。薄化粧やポイントメイクにすれば、化粧品もたいしていらないし、化粧する時間も浮きます。

私は、もう10年以上、シャンプーを使わずに頭を洗っていますが、湯シャンに変えてから、髪の手入れが格段にラクになりました。

自分のためにならない暇つぶしもやめましょう。

 

●4.雑音を避ける

マイペースで暮らすために、ノイズを避けます。情報社会の今、なにも意識していないと、毎日、大量の雑音にさらされて頭が疲れる一方です。

テレビはつけっぱなしにせず、見たいものだけを見る、SNSをだらだらやらない、意図をもってスマホやインターネットを使うなど、やれることはたくさんあります。

愚痴や他人の悪口など、否定的なことばかり言う人とは、距離を取ってください。

●5.活動的に過ごす

やりたいことをどんどんやり、新しいことに挑戦し続けます。

50歳すぎてもまだまだ人生は長く、現役として活躍できます。ところが、日本は年齢によるしばりや固定観念が強いので、50歳をすぎると、「自分はもう終わった。これからは余生だ」なんて気持ちになり、「後進に道をゆずろう」と考える人がいます。

道をゆずる必要なんてありません。どんどん自分の道を進んでください。

子どものときから、ずっとやりたいと思っていることがあるなら、今こそやるときです。

 

●6.若さにしがみつかない

見た目の若さを保とうと必死になるのはやめましょう。日本では、若いことがとても重要に思われているので、「少しでも若く見せること」が、人生の優先順位の上のほうに来ている人もいるかもしれません。

しかし、年齢とともに、見た目も体も老けていくのは、ごく当たり前のこと。それはだれにでも起きることです。自然の摂理に逆らおうとすると、ものもやることもストレスも増えます。

 

●7.日常の中に幸せを見つける

おりおりの暮らしの中で、ちょっとした幸せを見つけられると、豊かな生活になります。50歳をすぎると、人生の主だったイベントはたいてい終えています。就職や結婚、マイホームの購入を目標にして、しゃかりきにがんばる、ということはないでしょう。

だからこそ、どこにでもある日常の中に、小さいけれど、確かな喜びや楽しみを見つけ、その瞬間を楽しむべきです。

私は毎日、趣味の語学やぬりえ、ブログの更新を楽しんでいます。感謝日記をつけると、ちょっとした楽しみを見つけやすいですよ。

以上、ものを捨てること以外で、暮らしをシンプルにするコツを紹介しました。どれも少し考え方を変えるだけでできることばかりです。ぜひ、試してください。