コスパ良すぎ! どんな世界にも没入できる、大人女子が語るゲームの魅力

写真拡大

皆さん、突然ですがゲームはお好きですか? 私は大好きです。子どもの頃から今まで、ずっとゲームが身近にあります。

私が最初にゲームに触れたのは、7歳の頃に母が買ってきたファミコン。私が寝ている横で母がプレイしていたテトリスのBGMが、私の子守唄でした。休日にはよく二人で対戦して遊び、今でもゲーム用語は家族の共通語彙となっています。

そして現在、子供の頃ハマったゲームを、出勤中の電車内で手軽にできるいい時代になりました。でも、そんな時代になっても、私は家で腰を据えて、正座でゲームをしています。なぜなら、私はゲームに何度も救われているからです。

育児が壮絶にしんどい時、介護で心が潰れそうになった時、仕事がうまくいかない時。好きな紅茶を用意して、イヤホンをして、ゲームを起動すればほら! そこは別世界。その世界では、悪人となって悪事を働きまくるのも、人々を助ける聖人となるのも自由です。ひたすら没頭しているうちに、嫌なことは忘れていきます。なんてったって、ゲームの世界は楽しいんですから!

■ゲームのプレイ時間がとても長い理由

さて、ゲームを人におすすめすると「時間がかかるから……」と言われがちです。映画は長くて3時間。対してゲームはというと、長ければ200時間をゆうに超えることもあります。映画は物語を追って一方的に見るだけですが、ゲームは違います。プレイヤーの選択によって、物語の方向が180度変わることさえあるんです。違う結末を見てみたい! と、何度も最初からプレイするなんてこともザラです。ゲームは時間がかかるのではなく、いつの間にか時間が経ってしまっているのです。

長い時間を共に過ごし、操作し、物語を共有する。これ以上の共感、没入があるでしょうか。こんなにコスパのいい趣味は他にありません! ということで、ここからは私のおすすめゲームを紹介します!

◇Detroit: Become Human

一言で言うなら「プレイ次第で結末がめちゃくちゃ変わる海外ドラマ」です。レベルとか装備とかそういうのは一切無し! 「皿を片付ける」とか「ゴミを捨てる」のような簡単な動作をボタン一つでこなしていくことで、物語が進んでいきます。そうした操作を通して自分自身で進めていくことで、物語やキャラクターへの没入感が増していきます。

主人公は3体のアンドロイド。アンドロイドが犯した罪を追う捜査官のコナ―。家事アンドロイドのカーラ。そして画家を介護するマーカス。3つの物語が一つの結末へと収束していく展開が見事です。

◇ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて

ゲームと言えばドラクエ! そんなイメージを持っている方も多いと思います。こちらは、そんなドラクエの11作目。私はドラクエと共に育ってきましたが、この第11作が最高傑作だと思っております(2番目に好きなのは、5作目の「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」です)。

なんと言っても、キャラクターたちそれぞれのバックグラウンドや性格、信念が素晴らしい。全員好き。嫌な奴がいない。クリアまでに3回ほど泣かされて、クリア後もロスに耐えかねてキャラブックまで買ってしまいました。ドラクエをやったことのない人にもおすすめですし、久しぶりな人にはもっとおすすめ! カミュはいいぞ!

◇Overcooked 2

こちらは、ゲームを複数人で一緒に楽しむ“マルチプレイ”がメインの、お料理ゲームです。私は料理が大の苦手なのですが、その大きな理由の一つはマルチタスクができないこと。このゲーム、マルチタスクがめちゃくちゃ鍛えられます。お米を炊いている間に魚を切って、切った魚と海苔を加えてご飯を盛り付けて……といった工程を、他のプレイヤーとチームワークでこなします。

私は夫とプレイしたのですが、「皿洗って!」「キャベツ! キャベツ投げて!」などの指示出しをゲームですることにより、普段の生活でも指示出しがしやすくなり、育児のチームワークが良くなりました(本当です)。

◇ファイアーエムブレム 風花雪月

続いては、大人気シリーズ「ファイアーエムブレム(FE)」シリーズの第17作目。FEの歴史は長いですが、私は今作が初プレイでした。シリーズをプレイしたことがなくても、問題なく楽しめます。主人公はとある事情から、修道院の士官学校で先生を務めることになるのですが、変革の中で王国、帝国、同盟の三つ巴戦に巻き込まれていきます。

このゲーム、何と言ってもキャラの深掘りが半端じゃないのです。学級に所属しているキャラの家庭事情、性格を知っていくのは楽しい半面、その後の逃れられない戦いの運命を思うとプレイの手が止まってしまうこともしばしば。また、格調高い言い回しを豪華声優のフルボイスで聞けることも魅力です。

◇Papers, Please

異様な雰囲気ですよね? 舞台は1980年代の架空の共産主義国家。あなたは入国審査官として、入国希望者の書類を審査する仕事をこなしていきます。

私は仕事柄、中国にいくことが多かったのですが、ニコリともしない審査官に毎回緊張させられます。このゲームではあの、小さな小さな部屋の中で何が起こっているかを体験できます。

小部屋の中だけで完結する、大きな時代の流れと国家と個人の物語。アクション要素はほとんどなく、間違い探しの要素が大きいので、誰でも気軽にプレイできる、とても優秀なゲームです。アルストツカに栄光あれ。

◇7 Days to End with You

最後は本業の語学講師らしいおすすめゲームです。

目を覚ますと、美しい女性がこちらを心配そうに見つめている。ここはどこ? 私は誰?この人は何語を話しているの……?

見知らぬ言葉を解読していくこのゲームは、画面のあちこちをタップすると、女性が物の名前を教えてくれます。ヒントはそれだけ。一つ一つ言葉を推測し、7日間を過ごす中で、あなたは隠されたとんでもない真実に気づけるでしょうか。

私はこのゲーム、語学学習仲間と夜を徹して楽しみました。言葉をあれこれと推測する中で、「この単語は〇〇って意味なんじゃない? ってことはここのセリフって……えっ……(息を呑む)」のようなことが何度もあり、「言葉を理解すること」の真の楽しみを教えてくれるゲームでした。

■まずはゲーム実況動画を見るのもおすすめ!

やりたい! けど時間がない! という方には、ゲーム実況動画もおすすめです! ゲーム実況動画というのは、ゲームをプレイしながら、リアクションしたり感想を言ったりと、まさにゲームを「実況」して一緒に楽しむ動画です。私もまずは実況動画を見てからゲームを買って、ハマることが多いです。

さて、ここまでさまざまなジャンルのゲームを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか? ゲームがあれば、コロナ禍&暑い夏に外出しなくてもノーストレス! ぜひ一緒に広い世界へ旅立ちましょう〜!

(文:原田夏季、イラスト:谷口菜津子)