なにかと忙しい40代。一度、暮らし方や考え方を見直してみると、もっとラクに過ごすことができるかもしれません。そこで今回は、ライフオーガナイザーの高田舞子さんが、40代でやめたら体も心もラクになったことを教えてくれました。

40代でやめたら自由になったこと4つ

毎日の暮らしの中でできあがった習慣や「べき」「ねば」に縛られている私たち。そんな自分に気づき、40代になって「やめた」ことをあげてみました。

 

●つくりおきをやめた

料理は時間のかかる家事のひとつ。以前は時短を目標に、つくりおき総菜をよくつくっていました。そうすれば、メインをつくるだけで一汁三菜に。パートで働いていた頃の夕飯支度はいつもバタバタだったので、とても助かっていました。

しかし、習慣というのはよくも悪くも人を縛りつけます。今は1年前に比べて時間もありますし、使う道具の工夫で調理効率もあがっています。そのため「つくりおきをしたほうがラク」という考えに疑問を持つようになりました。

今も副菜を多めにつくって2日間かけて食べることはしばしばありますが、つくりおきそのものを目的にすることはなくなりました。ただし、野菜をゆでておく、先にカットしておくといったことは積極的にしています。

たとえば、キャベツは千切りにし、塩とオリーブオイルで塩キャベツに。味変でゴマ油をかけることも。

ブロッコリーも塩ゆでしておけば、サラダや炒め物にすぐ使えます。きゅうりの酢の物は日常的に常備。大根と合わせたり、酢漬けだけではなく浅漬けをつくったりすることもあります。

保存容器は無印良品のホーロー製品を使っていましたが、数年前からガラス容器に変更。サラダなどは、このまま食卓に出すこともできてとてもラクになりました。

冷蔵庫内でスタッキングができ、中身も一目瞭然。快適そのものです。

 

SNSと距離を保つ

調べたいことや知りたいことをネットで検索したり、ブログやサイトを巡ったりすることもあります。が、ここ2年ほどはインスタグラムなどのSNSからは距離を保つようになりました。

離れた友人や見知らぬだれかとつながれるのはSNSの魅力ですが、そればかりでは人をうらやんだり自分を卑下することにもつながりかねません。そして、SNSの短所は「ずるずると見てしまう」こと。私たちに与えられている時間は1日24時間、有限です。

私自身、まだまだ育児にも時間はとられ、家事だって山ほどあります。その合間にできた貴重な時間はSNSの徘徊ではなく、映画や読書、ひとりランチなど自分のための時間にとっておきたいし、ちゃんと睡眠もとりたい。

SNSから離れることで友人の近況には疎くなりましたが、スマホが普及する前はこれが日常でした。人とつながりたいときは連絡をとればいいし、「知らない」ことは恥ずかしいことでも悪いことでもないと思えるようになりました。

●人をうらやむ、人と比べること

友人や同業者の活躍の知らせを目にし、自分と比べて落ち込むことはありませんか?

そんなときは、テレビやSNSをだらだら見ることをやめ、周りの情報を意図的に遮断するように。すると、自分と向き合ったり深めたりすることができ、周りが自然と気にならなくなりました。

情報をしぼると自分の徒歩圏内での出来事が日々の中心となり、地に足がつく感覚が戻ってきました。それからは、周りの状況を客観的事実として捉えるようになり、むしろ素直に応援の気持ちを持てたり、「自分もがんばろう!」と刺激になったりしました。

他者との違いを探すのではなく、自分の強みや自分の得意なことに目を向けると心が強くなることがわかりました。

●応えなきゃいけないという固定概念

友達に誘われたランチや、同僚との飲み会。人からの誘いを断ることが苦手な方も多いのではないでしょうか。幼稚園お迎え時の“なんとなくそのままおしゃべり”時間などもよくあります。

そろそろ帰りたいけどなかなか帰れない、参加したいわけじゃないけどなんだか断りにくい、なんとなく参加しては家に帰ってどっと疲れている自分がいる。そこで、“無理に応えようとしている”自分にハッと気づきました。

「無理して疲れているのはなんのため?」

それからは、誘いを断ることもさっと帰ることもできるようになりました。私がいなくても友達は気にもしていません。

とくに明確な予定がないのに誘いを断るなんて、後ろめたさを感じるかもしれません。ですが、自分の心が流れる方向に素直になると想像以上に自由になります。

誘いに乗るにせよ断るにせよ、「自分で選択する」ことが大事。そのあとに起こる出来事はすべて肯定的に考えましょう。なんとなく雰囲気に流されて、結果を他人のせいにすることもなくなりました。

体やメンタルの変化も現れ始める40代。「べき」「ねば」に囚われることなく、心が解放されるような時間の使い方をこれからも心がけようと思います。