参院選きょう投票 銃撃事件受け思い複雑の選挙戦最終日
参議院選挙は10日、投票日を迎えます。栃木選挙区の各候補は9日、最後のお願いに声を枯らしましたが、8日に安倍元総理大臣が演説中に銃撃され死亡した事件を受けて、複雑な思いを持っての選挙戦最終日となりました。
各候補は安倍元総理の銃撃事件を受けて、8日は一時遊説を中止するなどの対応を取りましたが、9日は朝から各地を巡り支持を訴えました。
与党の現職候補のスタッフは喪章をつけて街頭に立ちました。候補は安倍元総理の派閥に所属し、取材に対し「言葉にならない」と話すのが精一杯でしたが、選対幹部の一人は「思いを全員で共有して遊説は予定通り進める」と話しました。選挙期間中、選挙への関心の低さを危惧する声がある中で、ある幹部は「今回の事件でも票の行方は全く分からない」、遊説スタッフは「事件後から有権者の反応が変わり興味が出てきたようだ」と話していました。
野党候補も18日間の選挙戦最終日、締めくくりのお願いを各地で行いましたが、銃撃事件の影響は大きく演説のはじめに安倍元総理への哀悼の意を表し「民主主義を守る」とマイクを握りました。ある候補は「国会という論戦の場で意見を戦わせることが重要だ」と話し、別の候補も「選挙戦でこのような事件が起こるのは憤りを感じる」と話していました。選対幹部の一人は「言論の自由だけでなく何もかもができなくなってしまう許せない事件だ」と話し、選挙によって論戦を深めていくことの重要性を強調していました。
18日間の選挙戦が終わり、参議院選挙は10日、県内823カ所の投票所で午前7時から投票が始まります。投票終了時間は栃木市の西方第5投票所が午後4時までとなり、そのほかも市・町ごとに時間が変わります。
県選挙管理委員会によりますと、公示日の翌日の6月23日から今月8日までに23万7406人が期日前投票を行いました。前回の2019年の同じ時期に比べて12.37ポイント増えています。(※今回は1日増えている)期日前投票率は14.59%でした。
前回の投票率は44.14%で、今回の投票率の行方が注目されます。