マンションリノベして6年、玄関回りの後悔。ひとり暮らしでも収納は大事
6年前に中古マンションを購入し、同時にリノベーションを実施した日刊住まいライター。ひとり暮らしだからと、玄関回りにはコストを割かなかったところ、すぐに後悔するハメに。玄関土間は靴にあふれ、汚れも目立つ…。「こうしておけばよかった」というポイントを振り返ります。
後悔1.玄関は「家の顔」。広げておけばよかった!
筆者は6年前に中古マンションを購入。それと同時にリノベーション会社を探し、リノベーションしました。
リノベーションにかけられる予算は限られていたので、コストを抑えられる部分は極力抑え工事をスタート。おおむね満足していますが、玄関については工事費を削ったことで、後悔していることがあります。
リノベーション会社と話し合いを始めた初期の段階では、玄関の土間を少し広げるという話も出たと記憶しています。しかし筆者は、それほど重要視していなかったので、気づけば以前と変わらないサイズのままリノベ案が進んでいました。
ひとり暮らしだし、土間にスペースを割く必要もないと思ってのこと。しかし、住み始めると、もう少し広げておけばよかった後悔しています。玄関は「家の顔」なのに、ちょっと油断すると、靴で埋まってしまうことも。
天井までのシューズクローゼットを造作してもらえれば理想的でしたが、筆者宅のリノベーションは低予算だったため、実際に取りつけてもらったのは、コンパクトなIKEAのシューズキャビネット(写真・上)だけです。
このキャビネットは奥行きが30cmとスリムで、スペースにもちょうどハマって、見た目はいいのですが、収納できるのは約12足。それに、ブーツなどは入らないのです。
このキャビネットを提案したのはリノベ会社ではなく筆者自身。当時は、「靴を増やさなければよいだけ。不用なものは処分する」などと意気込んでいました。
ですが現実はなかなかそうもいかず、結局シューズラックを買いたして土間部分に置くことに。狭い玄関が、さらに狭くなってしまいました。
筆者は整理整頓があまり得意な方でないので、最初からもっと収納について考えておけばよかったです。
後悔2.モルタル調のビニールタイルは、目地も汚れも目立つ
土間についてのリノベ会社からの最初の提案はモルタル仕上げでしたが、ここもまたコスト削減の対象に。本物のモルタルより安価なモルタル調のビニールタイルにしました。
悪くはないのですが、狭いスペースに敷き詰めているので、つなぎ目が目立ちモルタルというよりはただのグレーのタイルに見えます。意外と汚れも目立ってしまう。
もう少し広い土間にしていたら、特徴を生かしてモルタルのように映えたかなと思います。または、本物のモルタル仕上げにするか、光沢のあるタイルなどを検討してもよかったかも。
当時はコストを抑えたいという気持ちの方が強くて、そうした代替案を思いつきませんでした。
よかったのは壁紙にこだわったこと。個性的な玄関に
筆者は海外の個性的な壁紙が好きで、自宅をリノベーションするならどこかに壁紙を使いたいとずっと思っていました。実際はあまり予算を割けず、ほとんどの壁は国内メーカーの白いビニールクロスになりましたが、玄関だけは奮発して輸入壁紙を貼ってもらうことにしました。
たくさんの候補のなかから選んだのは、スウェーデンから輸入した一枚の絵のような壁紙です。
あまり特筆すべきところもないような狭い玄関でしたが、この壁紙のおかげで印象ががらりと変わり、お気に入りのスペースになりました。
筆者宅のリノベにとっては、ここが唯一の「遊び」の部分です。予算内に収めるようにすることももちろん大切ですが、そればかりにとらわれてしまうと、せっかくの家づくりが退屈になってしまうことも。どこかでこだわりや夢をかなえることも、リノベーションの醍醐味だと思います。
ドアはDIYで塗装しコスト削減!自分で仕上げた満足感も
マンションの玄関ドアは、外側は共有部分なので勝手に塗装したりはできませんが、内側はOKです(※)。
リノベ前の筆者宅の玄関ドアは、塗装がはげていたりしてお世辞にもきれいとは言えませんでした。
プロに施工してもらった方がずっときれいな仕上がりになりますが、筆者は自分で塗ることにしました。これもコスト削減のためではありますが、元々DIYに興味があってチャレンジしてみたかったというのもあります。
筆者にとってはこの玄関ドアが初のDIY。少し苦労した部分もありましたが、年季の入ったドアを自分で真っ白に塗り上げることができました。
かなり明るい印象に変わったので満足です。節約できたうえに、自分でここまでできたという自信にもつながって、その後もDIYを楽しめるようになりました。
※玄関ドアの内側は、専有部分に含まれるケースが一般的ですが、管理規約はマンションごとに異なるので、塗り替える前に管理組合や管理会社に確認してください
収納分野は、もっとプロの力を借りるべきだった
筆者には、自分が収納に関して苦手意識がある、すぐ散らかしてしまう…という自覚はあったはず。なのに、このリノベではコスト削減を優先しすぎたようです。
自分の得意分野や興味のあることは住んでからでも充分調整可能なのですが、そうじゃないとちょっと腰が重くなりがちです。
収納が苦手なら、収納に関しては削らずに、確保しておくべきだったかもしれません。リノベという絶好の機会に、もっとプロに相談して解決しておけばよかったと思っています。