栃木県南地域で樹木を食い荒らす外来生物「クビアカツヤカミキリ」による被害が年々増加しています。この害虫による被害の拡大を防ごうと県は8日、自治体の担当者が駆除の方法などを学ぶ研修会を開きました。

 

研修会は実際にクビアカツヤカミキリによる被害が確認されている栃木市の藤岡渡良瀬運動公園で開かれ、市町の職員や県の関係機関から約100人が参加しました。薬剤メーカーの担当者などが講師となって、この外来害虫の生態や殺虫剤の正しい使い方などについて実演を交えて説明しました。

 

特定外来生物のクビアカツヤカミキリは体長4センチほどのカミキリムシで、県内では幼虫にサクラやモモなどの樹木が食い荒らされ枯れる被害が広がっています。昨年度は公園の樹木や街路樹など979本で被害があり、前年度から約1.5倍に増加しています。

 

被害が確認された地域はこれまで足利市や栃木市など4市だけでしたが、昨年度は壬生町と野木町でも初めて確認されていて、県は被害が県内全域に広がらないよう自治体と連携して対策を進めていきたい考えです。