出荷量の9割を占めるJAグループの速報値で、2022年産の栃木県のイチゴの販売金額が264億円余りとなり過去最高を更新しました。生産量についてもこのまま推移すれば、55年連続で日本一になる見通しです。

 

JAグループのまとめによりますと、5月末の時点で22年産の栃木県のイチゴの出荷量は前年から少々減って2万374トン、販売金額は264億2000万円となり、過去最高だった19年産を5億円ほど上回りました。全国的に知名度が高い「あまおう」などの品種を擁する福岡県の「JA全農ふくれん」によりますと、出荷量が1万206トン、販売金額が157億9968万円でした。

 

イチゴのシーズンは終盤となり、このまま推移すると国の統計によるイチゴの生産量は栃木県が55年連続日本一となる見通しです。

 

今回販売金額が過去最高になった要因の一つに、単位面積当たりの収穫量が多い新品種「とちあいか」の栽培面積が増えたことが挙げられます。とちあいかは生産者にとって作りやすいこともあり、21年産に比べ栽培面積や出荷量が約3倍になりました。販売金額は10億円余りだったのが、32億7千万円ほどになりました。

 

県は来年産はほぼ倍の量となる栽培面積100ヘクタール分の苗を用意するとしていて、さらに規模が拡大する見通しです。