年齢を重ねるにつれ、以前はお気に入りだった服が似合わなくなったり、クローゼットの中がパンパンで着たい服がすぐに見つけられなかったり…。そんな迷える大人の服選びがグンとスムーズになるクローゼットのつくり方を、達人たちに教えてもらいました。「なんだか服がしっくりこない…」そんな50代からのお悩みの解決法を、ナチュラルなおしゃれがすてきな後藤由紀子さんに教わります。

おしゃれ達人に教わる。50歳からの服選びに迷わないクローゼット

ナチュラルなおしゃれがすてきな後藤由紀子さんですが、50歳に近づく頃、定番だったカットソーが、似合わなくなっていることに気づいたそう。

後藤さんが愛用する、重たくないバッグ

「背中や腰回りも厚みが出て、今まで似合っていると思っていた服が、“無理している感じ”に。運動習慣もない私は、新陳代謝が落ち、いわゆる“おばちゃん体型”になっていたのです」

●手放すことで手に入る、自分らしいクローゼット

生地のしっかりした重たいコートや、革素材のバッグがしんどくなってきたのも、この頃。
「なにを着たらいいのだろう…と、おしゃれ迷子になり、途方に暮れてしまいました。でも、うじうじ悩んでも仕方がない。似合わない、着るのがしんどいと思った服は、いったん手放すことにしました」

なかには「高かったし…」と迷うものもありましたが、古くなる前に似合う人に着てもらうのがいちばんと割りきり、お店の一角で「わが家のフリマ」を開催。格安で譲ることに。

「お気に入りだった服を大量に手放したときは切なくもありましたが、手持ちの服を循環させることで、今の自分に似合う服が見えてきたんです。そして、クローゼットに残ったアイテムは、今、着たい服ばかり。必要なものが明確になり、おしゃれに迷いがなくなりました」

後藤さんが営むお店「hal」の「わが家のフリマ」コーナー。「無料だとかえって気を使う人もいるので、数百円程度でお譲りしています」

●服の手放しどきチェック

(1) サイズが合わない

Sサイズだった服も、Mサイズが似合うようになるなど、年齢とともに体型は変化。サイズアウトしたら潔く手放します。

(2) やつれ感がある

毛玉がついていたり、ヨレていたり…。年齢を重ねるほど清潔感が大切になるので、着古した見た目の服は処分。

(3) 着る機会がない

ライフスタイルに合わなかったり、重すぎるなど着心地が悪くて着ない服は、持ち続けても出番は来ません。

(4) 気分が上がらない

以前は気に入っていたのに、今の自分にはイマイチ。気分が上がらない服は、年齢や体型に合わなくなってきたのかも。

後藤さんが見直したおしゃれの新ルール

似合わない服を手放し、今の自分に合うものだけを持つようにした後藤さん。すると、以前は似合わなかった服が、今はしっくりくる楽しさも発見したと言います。
後藤さんのおしゃれの新定番をうかがいました。

●体のラインを拾うカットソーから「ワンピース班長」に

二の腕やおなか回りなど気になる部分を隠しながら、上品に見せてくれるワンピースが定番服に。
「番長タイプではないので、ワンピース班長を名乗っています(笑)」。こだわりを詰め込み「フォグリネンワーク」とコラボしたワンピースは大好評。

●バッグはとにかく軽いものにチェンジ

「本革などの重いバッグは持てなくなりました。荷物も多いので収納力と軽さが最優先」。2つのバッグを定番使いしています。

●顔映りのいい赤を広い面積で取り入れる

「赤いワンピースを着たら、友達から『似合うね』とほめられて、以来定番に。パーソナルカラー診断を受けたときに赤やピンクをすすめられたのもきっかけに」。華やかな色は、表情を明るく見せてくれます。